へっぽこ店主の日々雑記

映画パンフレット専門のオンライン古本屋「古本道楽堂」店主のへっぽこ雑記。

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「NINE」





「81/2」がこんなにもわかりやすい映画になるものかと驚いた。
ブロードウェイやハリウッドってこういうところすごいよなあ。
何でもエンターテインメントにしてしまう。

イタリア映画好きとしては、
やっぱりチネチッタやローマの街並みが出てくるだけで
いてもたってもいられない。
わくわくするのは必然。

映画監督役のダニエル・デイ=ルイス、かっこよかった。
ほんとこの人、映画によって印象が違う。
正直いつもは演技に圧倒されてお腹いっぱいになることもあるんだけど、
今回はヘタレ監督の役だから(笑)ちょうどよかった。
「81/2」ではマストロヤンニが演じた役だから、
どうしても比べてしまうけど、それでも十分チャーミング。

あと、女優たちの撮り方にはいちいち感心。
ニコール・キッドマンなんてスリムで肉感的とは言い難いのに、髪をバサッとゆらして顎をスッと上げた横顔がアニタ・エクバーグに見えるし、
マリオン・コティヤールが目をクリッとさせると一瞬ジュリエッタ・マシーナがいるのかと錯覚するほど。

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nine2.jpg

それから、ソフィア・ローレンの貫録!
ラストのミュージカルシーンで真ん中に立つ美しく堂々たる姿!
これは泣くよね。
彼女がそこにいるだけで、イタリア映画。

「言葉で語られるたびに映画は死ぬ」とか何とかいう主人公のセリフ通り、ミュージカルもフェリーニ映画もその魅力は理屈じゃないと私は思うので、この組み合わせ、いいと思います。


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[ 2014/09/26 00:16 ] 音楽映画 | TB(0) | CM(0)

「とんかつ大将」





川島雄三監督の1952年作品。

戦後10年(かな?)の下町を舞台にした人情喜劇。
主人公の医者(佐野周二)が、
美人院長やとんかつ屋の女将、長屋の娘にいたるまで
それはもうモッテモテ。

でも本人は女に傾く気配がなくて、
それは昔の恋人にまだ未練があるから。
で、この恋人、戦争の混乱の中で親友と結婚してしまっている。

コメディ要素のある映画だけど、
主人公を見る女たちの視線がいちいち熱かったりして、
川島監督はメロドラマもうまいんだよなあと感心しながら見た。

主人公が住む貧乏長屋の人たちが面白い。
「世論て何だい?」
「お喋りすることだよ」という会話から、
夫「お喋りならお前お手のもんじゃないか」
妻「暴力だっておまえさんには負けないよ!」
夫「ハイ…」
みたいなやりとりとか吹き出してしまった。

あと、火事の場面があるんだけど、
モノクロだし、あまり派手な炎上シーンもないのに臨場感がすごい。
手術に取り組む主人公の額の汗を見ているだけで火事が迫っているのがわかってヒヤヒヤする。
いかにもセットです、という感じがしないんだよなあ。
なんでだろう。
すべてが自然体に見える。

だから1952年の映画なのに今見ても古臭くないのだと思う。
女医とか女将とか保育園の先生とか、
女性たちがみんな職業を持っていて自立しているのも古くない一因なのかな。
津島恵子(女医)が臆さず主人公に言い返すところとか、
角梨枝子(とんかつ屋の女将)が女医に啖呵を切るなど、
女たちの気の強さも見どころ(笑)。

[ 2014/09/21 22:48 ] 日本映画 | TB(0) | CM(0)

「翼よ!あれが巴里の灯だ」

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飛行機で大西洋を横断したリンドバーグを描いた映画。

主人公は郵便物を運ぶしがない飛行機乗り。
だけど、度胸満点の飛行機バカで見てみてとても清々しい。
大西洋横断飛行という当時は命がけの挑戦も、
「俺なら飛べる」と信じて疑わない。
非常に単純。シンプル。

彼の呼びかけに集結したスポンサーたちも頼もしい。
「私たちは利益が目的ではない」と言い、“セントルイスの心意気(SPIRIT OF ST. LOUIS)”号と飛行機の名前を決める。
いいなあ、この心意気。
ベタだけど、ワイルダーはこういうところできっちり感動させてくれる。

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しかし肝心の飛行機を作ってくれる会社がなかなか見つからない。
大手はリンドバーグ以外のパイロットを採用することを条件にするけれど、
リンドバーグは「パイロットは俺だ」と断ってしまう。

やがて小さな町工場のような会社が引き受けることに。
このスタッフたちがいい。
社長自ら工具を握り、腕のいい設計士もいる。
たちまち飛行機談義で意気投合するリンドバーグと2人。
試行錯誤しながら飛行機を作り上げていく行程のわくわくすること。

Eames2.png

個人的には、もうこの前半だけでOK。
あとは飛行が成功するってわかってるから、見なくてもいいくらい満足。
(見ましたが)

あと、飛行機の中から地上と地図を見比べて「アイルランドだ!」と確信するシーンにはぐっときた。
アイルランドの人たちが並んで手を振ってくれるのね。
主人公は知らないし、映画にも描かれていないけど、
あ、リンドバーグの挑戦が世界中で報道されているんだなとわかる。
ワイルダーうまい!と叫びそうになった(笑)

セントルイスから大西洋を越えてアイルランド上空を経由してパリへ向かう──そうそう、子どもの頃ってこうやって映画で地理を覚えたなあと思い出した。

[ 2014/09/17 00:11 ] その他の映画 | TB(0) | CM(0)

「フリック・ストーリー」





アラン・ドロンが刑事役。
トレンチコートを着て出勤する登場シーンからすでにかっこいい。
というかこのコート、色がモスグリーン!

DSC_0039.jpg

これだけでもかっこいいのに、
部屋の隅に映るランプシェードもグリーン、
壁紙もグリーン、
それだけじゃなくこの映画、
ところどころポイントに緑色のものが置いてある。
もうね、出てくるものがいちいちかっこいいの。

DSC_0040.jpg

映像のスタイリッシュさとアラン・ドロンのダンディズムにうっとり……
していたはずだった。

そう、ジャン=ルイ・トランティニャンが出てくるまでは。

トランティニャンは脱獄した凶悪犯。
無表情で残酷なことをやってのける怖い怖い男。
なのに目が離せない。
超絶クール。

隠れ家の主である仲間の妹とたちまちいい仲になり、
別の仲間の娘にも迫られるし、
ドロンの恋人役の女まで「目がきれい」なんて言って彼に釘づけ。
もうモッテモテ。
天下の二枚目アラン・ドロンが主役ですよ?
なのに映画の中の女たちも見ているこちらもトランティニャンにめろめろ。
全部持っていかれました。

あと、彼が捕まってからのドロンとの関係がいい。
取り調べと言いつつ、自腹で高級ワインを奢って午前中は自由に時間を過ごさせるドロン。
奇妙な友情のような信頼関係。
ドロンまで彼にめろめろ。

アラン・ドロンがかっこいいのはもちろんのこと、ジャン=ルイ・トランティニャン演じる悪役が大変魅力的な映画でした。

[ 2014/09/09 23:28 ] ヨーロッパ映画 | TB(0) | CM(0)

「華麗なるギャツビー」(1974)





ロバート・レッドフォード主演のオリジナル版。
ディカプリオ版を見てオリジナルってどんなんだっけ?とあまりの記憶のなさに逆に気になって見てみた(笑)。

バズ・ラーマンのわかりやすい演出を見た後では、
ストーリーがきっちり頭に入っているので、
美しい映像にどっぷりはまって見ることができた(笑)。

オープニングで映し出されるギャツビー邸の美しいこと。
屋敷のインテリア、クラシックカー、イニシャル入りのブラシやバスローブなど、リアルな質感がたまらない。

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GG3.jpg
GG4.jpg

そしてギャツビーという主人公。
レッドフォードは本当に魅力的で、いまいちバックボーンが謎な雰囲気がいかにもギャツビー。
でもディカプリオのようなストーカーぽさや必死さは感じられない。
やっぱりデカプーは演技がうまいんだなあと思った(笑)。
もちろん、レッドフォードのサラッとした感じも私は好き。

今回数年ぶり(?)に見直して、実は好みの映画だということがわかった。
オリジナル版を見直すきっかけをくれたバズ・ラーマンに感謝。

[ 2014/09/06 18:28 ] その他の映画 | TB(0) | CM(0)
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