へっぽこ店主の日々雑記

映画パンフレット専門のオンライン古本屋「古本道楽堂」店主のへっぽこ雑記。

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「わたしを離さないで」


「わたしを離さないで」



TOHOシネマズ川崎で「わたしを離さないで」を見た。

映画が始まってすぐ、原作小説を読んでから映画を見たことをちょっと後悔した。
スクリーンに映る風景があまりに原作のイメージ通りですばらしかったから。
何の先入観もなく物語にこれから入っていける人がうらやましいと思った。

この映画、クラシカルな雰囲気を漂わせたSFで、閉鎖的な寄宿舎の雰囲気といい、密接な幼なじみとの三角関係といい、なんというか、映画ファンの心を鷲掴みにするものを持っている。

言ってみれば、たまたま深夜にTVを点けたら放送していた映画だけど、なぜか忘れられなくて、何十年も経ってから「ほら、こういう話の映画知らない?」と人に聞いてしまうような、そんな映画。

ストーリーは何を書いてもネタバレになってしまうから書かない。
何も知らずにこの映画を見るのが一番正しい。たぶん。

ひとつだけ、主人公キャシー役のキャリー・マリガンがとてもいい。
原作のキャシーはもっと生々しい感じが私はしたけれど、映画で彼女が演じたキャシーは淡々として冷静で物語の語り部としてふさわしい役柄に見えた。
そして、それはきっと、英語で書かれたカズオ・イシグロの文体や作品世界に近いものなのかもしれないと思った。

私は英語では読めないので、なんとなく原書の世界に触れたような気がしただけだけど、より原作小説を理解できたようでうれしかった。

映画を見た後でもう一度、原作に戻ってみたくなる。
で、原作を読んだ後、また映画を見たくなる。
そんな原作と映画を自由に行き来できるとても幸せな映画だと思う。

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[ 2011/04/25 23:41 ] ヨーロッパ映画 | TB(0) | CM(0)

「孫文の義士団」


「孫文の義士団」



109シネマズMM横浜で「孫文の義士団」を見た。

いきなりズドン!と観客の度肝を抜くシーンでたちまち釘付け。
しかしその後は、いつ義士団と暗殺団の戦いが始まるの?という感じで、ゆったりじっくり物語は進む。
孫文が香港上陸するまで「あと2日」「あと1日」と、じわじわ追い込んでいくこの余裕がたまらない。

その間に、ひとり、またひとりと徐々に集まる義士団。
カンフーの達人もいれば、孫文何それ?みたいな若者もいる。
立場はそれぞれ違っても心意気はみな同じ。
新しい中国を夢見ている。
それが頼もしくもあり、切なくもあり。

対する暗殺団は文字通りのプロ集団。
音もなく近づいていきなり矢の雨を降らすとか、敵側ながらかっこよすぎ。
忍者みたいにするするっと天井から集団で降りてくるあたりの迫力がすごい。
もうね、人込みをくぐり抜けてふと気づけば、人込みだと思っていた周りがみんな暗殺団だったときの怖さといったら(笑)。

そして、どっち側なのか直前までよくわからないのがドニー・イェン。
暗殺団なのか義士団なのか、どこでどう絡んでくるのか、そもそもこの人ほんとに強いのか?この役柄、このポジションが面白い。

で、いきなり目の前の暗殺者が消えたと思えば、裏で目にも止まらぬ回し蹴り!
いやー、もう、しびれた。
ドニー先生、最高。

上映時間は138分。
長い映画は好きじゃないけど、これはむしろ3時間位あってもいいと感じた。
それ位の密度。
手抜きの見えない、大変な力作だと思った。

物乞いが出てきたら?階段を落ちていく人力車とくれば?などなど、きっと映画ファンなら頭に浮かぶ映画の記憶を裏切らない、安心して身を委ねられる映画。
でもね、だからって油断してるとガツン!とやられる。
がっちりと映画の王道を行きつつ、時に残酷な激しい描写で観客をガッと引き込む冒険活劇。
映画を見ることの醍醐味を存分に味わえる作品だと思う。


[ 2011/04/22 19:03 ] 香港・アジア映画 | TB(0) | CM(0)

「奇跡のシンフォニー」


「奇跡のシンフォニー」



録画しておいた「奇跡のシンフォニー」を見た。

孤児の男の子(フレディ・ハイモア)が実は音楽の天才で、とんとん拍子で音楽の才能を見つけてくれる人に恵まれ、やがて自分の演奏会でまだ見ぬ両親と同じ会場に居合わせる。
まあ、こんな偶然あるわけないよ!ってエピソードのオンパレード。

いや、でもね、ちょっと待ってほしい。
いくらファンタジックな映画とはいえ、この作品、あまりにリアリティに欠けている。
まるでおとぎ話や神話を見ているかのようなフワフワした現実離れした感触。

で、私は思った。
これは万人向けの感動ドラマを装った野心作ではないかと。
主人公の少年は音楽の擬人化。
こういう映画、他にもあった。
「私の20世紀」というハンガリー映画。
あれもフワフワしてて、20世紀という時代そのものの擬人化のような映画だった。
つまり、音楽と人間との幸運な遭遇を描いた映画だと私は思う。

あと、恋する瞳のジョナサン・リース・マイヤーズは反則。
なんでこういう育ちの悪い役をやらせるとはまるのか。

ロビン・ウィリアムズのセリフがいい。
「三度のメシよりも音楽を愛せ。人生よりも。自分よりも」

[ 2011/04/19 13:09 ] 音楽映画 | TB(0) | CM(0)

ザ・クロマニヨンズ@日比谷野外大音楽堂


ザ・クロマニヨンズ@日比谷野外大音楽堂
(写真は茅ヶ崎の桜)



日曜は午後から選挙に行ってそのまま電車で新橋まで。
日比谷公園までぶらぶら歩いて、桜を眺めつつ日比谷野外大音楽堂へ。

ザ・クロマニヨンズのライブ。
時期が時期だけに開催されるのかどうか不安だったけど、決行。

「ロッケンロォォォーーッル!!」
ヒロトのシャウトではじまった「オートバイと皮ジャンパーとカレー」で早くも会場は大合唱。
異常なテンションの中、アルバムの曲順通りに演奏は進んで、4曲目の「底なしブルー」ではヒロトのハープがもうブルージーでかっこよくて、目の前の女の子もうっとりしてる(笑)。
続けてこれまた渋い「キャデラック」。
マーシーの低音ギターがガッガッとリズムを刻んで、もう最高。

陽も沈みはじめたところでゆったりめの「多摩川ビール」。
メロディアスな曲調に、会場を吹き抜ける風が心地よい。
そこでパアアーーっとステージに満天の星空が。
きれいだーーー。

さらには屋外で演奏する野音にはぴったりな「ムーンベイビー」。
日比谷の空を見上げて開放感に酔ったのは私だけではないと思う。
ヒロトのハープとマーシーのギターが絡む「草原の輝き」もこの日はすばらしかった。
特にマーシー。
こんなにヒートアップしたマーシーは見たことがない。
普段クールな人が熱くなるとこんなにもすごい。

その後もMCもそこそこにガンガンとばして、新曲「流線型」「飛び乗れ!!ボニー」。
「ボニー」はマカロニウエスタン調の遊び心いっぱいの曲で、これがCDで聴いていたのをはるかに超えて大化け。
マーシーの奏でるギターのマカロニ感が半端ない。
もうね、イーストウッドが馬で去っていく姿が浮かんだもん私。

あとしびれたのは「ひらきっぱなし」。
これもCDと比べて大化けする1曲。
ヒロトの叫びが熱くて熱くて心が揺さぶられっぱなし。
なんでこの人たちはこんなに熱いんだろう。

私の大好きな「ボンジュール ロマンマン」「わが心のアナーキー」は神秘的(?)でヒロトの歌声が夜空に溶けていきそうだった。
そして「エイトビート」。
こんなときだからこそ、「呼吸を止めてなるものか」という歌詞が心に染みて染みて。

アンコールは全員がステージ前方に一列に並んで「南南西に進路をとれ」。
「行くぞー」と言いつつ太鼓を叩くヒロトが勇ましい軍曹のように見える(ヒロトなのに!)。
ラストはもちろん「タリホー」。
これがなくっちゃ終わらない。

ライブが終わった瞬間に、あ、これは特別なライブになるぞと確信した。
この夜、野音に集った観客はとてもラッキーだと思う。
だってこんなに熱くて最高のライブを見れたんだから。
クロマニヨンズはいつも最高だけど、その中でも今回はなにか神がかり的な1時間半だった。
野音には何かが棲んでいる。

[ 2011/04/11 22:21 ] 音楽 | TB(0) | CM(0)

「ファンタスティックMr.FOX」


「ファンタスティックMr.FOX」



横浜・桜木町ブルク13で「ファンタスティックMr.FOX」。

大好きなウェス・アンダーソン監督によるパペットアニメーション。
もうね、去年のアカデミー賞授賞式でチラッと見てから気になって、サントラCD聴きつつ待って待って待ちわびて、やっと見れた。

人形劇でも映画はいつものウェス・アンダーソン。
キツネたちの洋服からキッチン、食器、トースト、新聞まで、細かいところまで作りこまれた画面に釘付け。
これでもかってくらいの手作り感が画面の隅々までギューッと凝縮されている。

また、父さんギツネ(Mr.FOX)が何かを企んで動き出すときのビーチボーイズ、地面にすごい勢いで穴を掘り始めるときのストーンズ、などなど、音楽のセレクトとタイミングがまたたまらなく私のツボ直撃で、いちいちわくわくさせられた。

あと、父さんギツネの声がやたら渋くていい声でうっとりしていたら、ジョージ・クルーニーだった。
すごい声してるんだね、ジョージ。びっくりだよ。
母さんギツネ役のメリル・ストリープも艶のあるステキな声ですごくよかった。

それから何といっても魅力的なのが、夫婦の息子である子ギツネのアッシュ。
背も高くて万能な父さんキツネと違って、チビだしスポーツもあまり得意じゃないしでイマイチ冴えない。
でも妙に個性的でチャーミングで実は男気もあって、見ていてかわいくてかわいくて仕方なかった。
こういうキャラクター、好きだなあ。
声もやんちゃでハスキーでいいなあと思ったら、ジェイソン・シュワルツマン。
そりゃあいいに決まってるよね。

映画見終わってすぐに、この映画のDVDが欲しくなった。
なんていうか、所有欲をひどく刺激する映画(笑)。
あー、もう、ウェス・アンダーソン最高。

[ 2011/04/01 22:37 ] その他の映画 | TB(0) | CM(2)
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