へっぽこ店主の日々雑記

映画パンフレット専門のオンライン古本屋「古本道楽堂」店主のへっぽこ雑記。

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「キング/罪の王」


「キング/罪の王」



録画しておいた「キング/罪の王」を見た。
ガエル・ガルシア・ベルナル主演のアメリカ映画。

私の場合、好きになる映画はいつも冒頭からピンとくるんだけど、これは珍しくラストでガツンとやられた。

ラスト、主人公が部屋の窓から庭を見下ろすあたりから、カメラがゆっくりと家の中を映し、父親に会うところまでの流れが最高。
衝撃的な姿をした主人公の一言でブチッと映画は終わる。
この終わり方にしびれた。
ああ、かっこいい。

ガエル・ガルシア・ベルナル演じる主人公は、探して訪ねた実の父親に拒絶され、少しずつ父親の今の家庭に巧みに入り込んでいくんだけど、主人公の内面描写がほとんどないので、彼が何を考えているのかわからず不気味。
このハードボイルドな描き方がいい。

澄んだ瞳できれいな顔をしたガエルが、愛に飢えているだけなのか、実はものすごく残酷なことを考えているのか読み取れない様は、どこか「太陽がいっぱい」のアラン・ドロンを思い出させる。
または「テオレマ」のテレンス・スタンプ。

主人公の内面をあえて映さないことで、美しさと残酷さを際立たせた、とてもストイックな映画だと思う。
かなり好き。


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[ 2009/08/31 00:24 ] その他の映画 | TB(0) | CM(3)

「20世紀少年/第2章」


「20世紀少年/第2章」



TVでやっていた「20世紀少年/もう一つの第2章」を見た。
ユースケ・サンタマリアが出るはずと思って楽しみに待ってたけど、出なかった(笑)。

第1章ではケンヂ(唐沢寿明)が主役だったけど、第2章は“運命の子”カンナ(平愛梨かわいい)が主人公(か?)。
彼女がカジノで出会う、なぜか着流しの平田満がよかった。
ヤクザな風貌のくせにクロスペンダントを身に着けているあたり、転びバテレン的な(何それ)かっこよさ。

あと、ともだちランド怖い。絶対行きたくない(笑)。

ともだちランドの怪しい清掃員がその丸まった背中だけで香川照之とわかるのはさすがだ。
彼は私の中でどの映画に出ても主役を食ってしまう俳優ナンバーワン(例:『ゆれる』『キサラギ』『剣岳』)。

しかし今回主役を食ったのは香川照之ではなく、トヨエツだと思う。
いや、トヨエツというかショーグン(またはオッチョ)がかっこよすぎ。
あんなタイの山奥で用心棒やってて脱獄経験まであるサバイバルで武闘派な同級生、普通はいない(当たり前)。

個人的にはケンヂは頼りにならないような気がするので、人類の運命はトヨエツと香川照之に任せようと思った。まだ見てないけど、最終章で大活躍だったらごめんよケンヂ。

あ、最終章、佐々木蔵之介の出番は多いですか?(多いなら見に行くかも)

[ 2009/08/28 23:14 ] 日本映画 | TB(0) | CM(0)

「ゾディアック」


「ゾディアック」



録画した「ゾディアック」を見る。
映画館で見逃していた作品。

見る前から勝手にロバート・ダウニー・Jr.が殺人犯役だろうと思っていたら違った(笑)。
まあ、アル中の役だけど。

相変わらず、全体に晴れ間の覗かないというか、太陽の存在を感じさせない、どんよりとした曇り空的な世界観。
あー、やっぱりデヴィッド・フィンチャー。

実話をベースにしているからか、内容とか表現はおとなしめ。
見ていてスッキリしないというか、いまいち歯切れが悪いというか。

いや、でもね、じわじわと侵食するゾディアックの存在感。
もしかしたら、とんでもない凶悪犯なんじゃないか。
いや、本人は実際には手を汚していないただの愉快犯なんじゃないか。
いやいや、ゾディアックという人物自体が実在しないのかも。
いやいやいや、もしかしてもしかすると・・・。

いかにも決定的な手がかりを見つけたと思うたび、スルリとすり抜けて、いつも今一歩のところで手が届かない、ゾディアック。
そんな感じで、ジェイク・ギレンホールと一緒になってみるみる頭がゾディアックでいっぱいになってしまう。

刑事でも記者でもない、ただのパズル好きの漫画家(ジェイク・ギレンホール)が、誰よりも犯人に近づいていく過程にはわくわくさせられた。
まあ、そのわくわく感もすぐに裏切られて、主人公と一緒にずるずるとゾディアック沼に引きずり込まれるわけだけど。

淡々と進んで答えが見えず、登場人物たちが泥沼にはまっていくサスペンス。
ひとつの物語としては未完成だけど、こういう映画もありかなと思った。

[ 2009/08/25 23:29 ] その他の映画 | TB(0) | CM(4)

「銀座の若大将」


「銀座の若大将」



以前に録画しておいた「銀座の若大将」。
シリーズ2作目。

のっけから講義中に弁当を食べる若大将(加山雄三:しかもドカ弁)。
それをすかさずチクる青大将(田中邦衛)。
もう最初っからこの若大将のバカさ、青大将のセコさ・姑息さがたまらない(笑)。

前作の若大将は水泳部だったけど、今回はボクシング部。
レストランで喧嘩したところをマネージャー(今回もヘタレ)に見初められ、最初は嫌々、しかしノセられればいつの間にやら超やる気になる若大将(バカだ)。

そんなバカな若大将だが、バカゆえの(?)天真爛漫、爽やか青年っぷりで女の子にモテモテ。
他の子と仲良くしてる若大将を見て、プイッと拗ねる星由里子もかわいい。

そして星由里子に惚れるも、やっぱり相手にされない(それどころか利用される)青大将。
舶来ものの生地でオーダーメイドのスーツをあつらえ、女の子をスキーに連れていき、かっこいいオープンカーで送るも、やっぱりモテない(笑)。

あと途中、レストランで若大将がバイトするんだけど、上司から言われた「お客様のご注文は多少無理でもとりあえず御受けすること」という注意をキチンと守って、若大将目当てでやってくる女の子たちの誘いを全部受けちゃうのが面白い。
その後、料理を出しつつお誘いを丁重にお断りするのも憎めない。

それから、部活でマネージャーの用意する食事が汚い(笑)。
1作目ではトイレのマンホールの蓋で肉を焼いてたけど、今回も・・・。

3作目も見ようと思う。

[ 2009/08/22 15:06 ] 日本映画 | TB(0) | CM(0)

「ニュールンベルグ裁判」


「ニュールンベルグ裁判」



以前に録画しておいた「ニュールンベルグ裁判」。
3時間強あるので2日掛かりで見た。

ナチスドイツの戦犯を連合軍が裁く、長い長い法廷もの。
アメリカの田舎から来たという裁判長スペンサー・トレイシーの、何にも揺るがないひたすら公正な判決に感動。

戦犯裁判だから、みんな国家に従っただけで個人的な責任はないというのがドイツ国内の世論なんだけど、裁判長は「戦争だったから」「そういう時代の流れだったから」という理由には目もくれず、あくまでも1人の人間として戦犯たちを裁く。

うんざりするほどアメリカ的なフェア精神。
なんで人の国のことにこんなに熱くなれるんだと思うほどの正義感。
でも、それを実践するのがいかにも人の良さそうな、いかにもそのへんのおっさんという感じのスペンサー・トレイシーだと、不思議と人間味がにじみ出て、この裁判長が大変な人格者に見える。

裁かれるのは、バート・ランカスター演じるドイツ人の法律学者で、戦中における法廷の最高責任者。
主人公に負けない被告人の毅然とした態度に惚れ惚れする。
彼の寡黙でありながら、すべてを達観したような佇まいを見ていたら、同じく裁かれる側の学者を演じた「終身犯」を思い出した。

被告を追及する検事役はリチャード・ウィドマーク。
軍人らしく職務に忠実なところが、彼のシャープな顔立ちによく似合う。

反対に戦犯たちを弁護する立場なのが、マクシミリアン・シェル。
彼らが裁かれるのなら、戦争を起こした国家、ひいては世界全体が裁かれなければならないと熱弁を振るう。
というか、マクシミリアン・シェル。
モノクロなのにこんなに濃いってどういうことよ(好きだけど)。

この豪華な面子に加えて、証拠人としてモンゴメリー・クリフトとジュディ・ガーランドまで登場。
いかにも情緒不安定っぽいこの2人が(失礼)検事に問い詰められて挙動不審になっていく様はとても演技とは思えない(好きだけど)。

これだけでもザッツ裁判エンタテインメント!って感じなのに、マレーネ・ディートリッヒまで出てくるとなれば、もう映画ファン(というか私)にはたまらない。
このディートリッヒ演じる未亡人がかっこいい。
スペンサー・トレイシーのおっさんがめろめろになるのもよくわかる(笑)。

ラスト、大仕事を終えた裁判長が帰国する姿に心底「お疲れ様でした!」という気持ちに。
こういう題材を見事なエンタテインメントとして作り上げるハリウッドもすごいけど、直接は自国に関係なくても劇場公開して何十年も後にDVDが出たりTVで放送したりして、それをちゃんと楽しんで理解する人たちのいる日本という国もかなりすごいと思った。

[ 2009/08/19 23:47 ] その他の映画 | TB(0) | CM(0)

「サマーウォーズ」


「サマーウォーズ」



シネプレックス平塚でアニメーション映画「サマーウォーズ」。
以前に予告を見て、描かれている日本家屋がとても美しかったので楽しみにしていた。

映画はオズという仮想都市(一時期話題になったセカンドライフみたいなものか)の案内から始まる。
その中で文句言いつつキーボード叩いているアバターが主人公で、実際の彼は学校でパソコンを叩いている。
そこへ突然やってきたかわいい女子の先輩に誘われて、なぜか主人公は先輩の田舎に付いていくことに。
その田舎(長野の上田市)への途中、次々と先輩の親戚が合流して、ワイワイと賑やかに、流れるように、舞台となる武家屋敷のような旧家に到着。

ちょっと説明が長くなったけど、ここまで冒頭の語り口がすばらしく、ぐぐぐっと映画の世界へ引き込んでいく。
アニメでありながら、この導入部はおそらく私が今年見たどの映画よりも映画的だと思った。

そして、ここからがまたすばらしい。
出てくる親戚たち、みんなが個性的。
個性的でありながら、ああこういう人、親戚にひとりはいるよねっていう描写がいちいちうまい。
特に予告もなくぶらりと現れて親戚一同から厄介者呼ばわりされてるおじさんとか。
こういうおじさんに妙に懐いちゃう親戚の子どもとか。

で、一見冴えない普通の男子高校生である主人公にも特技があって、数学オリンピック日本代表になれるかというほどの実力の持ち主。
その才能ゆえにハッカーからのスパムメールの暗号をついつい解いてしまって、実はそれがオズのセキュリティコードでIDを乗っ取られて大変なことに。
このへんのストーリー展開もスピーディでドキドキさせられて、まったく飽きさせない。

このオズって、ヴァーチャルでありながら、世界中の人々がIDを持ってリアルな世界と同じように生活している空間なわけで、オズ自体がハッキングされた途端、現実世界のそこかしこで交通渋滞が起きたり、様々なシステムに障害が起きる。

そのハッカーとヴァーチャル世界で戦うのが、キング・カズマ。
ラビット姿のアバターで、実は旧家の少年が操作しているんだけど、このキャラが巨大化するハッカーに向かっていくのが最高。
一度ボロボロになって包帯ぐるぐる巻きでまた立ち上がる様もかっこいい。
こんなふうにヴァーチャル世界でキャラを動かせたらどんなに楽しいだろうとワクワクしながら見た。

ハッカーとの戦いはオズ世界だけにとどまらず、地球規模の危機に発展して、そのすべてが主人公のいる長野の旧家に託される。
まさに戦争。サマーウォーズ。

ドキドキハラハラワクワクするだけでなく、どことなく懐かしい田舎の夏の風景とか、昔ながらのしゃんとしたおばあちゃんの佇まいにホロリとさせられたり、夢中になって見てしまう2時間。
最高のエンタテインメントを堪能した。

[ 2009/08/12 23:40 ] 日本映画 | TB(0) | CM(0)

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」


「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」



シネプレックス平塚で「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」。
ひそかに2度目のリピーター(笑)。

いや、だって、これ泣ける。
というか、もう、私の中の14歳が泣いた(え?)。

「14才の女の子は、その美しさにおいて完璧だ」と言ったのは「フェノミナ」でジェニファー・コネリーを撮ったダリオ・アルジェント、「リアルよりリアリティ」と「十四才」で歌ったのはハイロウズだけど、「エヴァンゲリオン」はパイロットを14歳限定とした時点で、監督の目的の8割はすでに達成されたのではと思う。

あんなに生意気で自信家だったアスカが、自分の限界に気づきつつも認めたくなくて突っ込んでいく姿が痛々しくてたまらない。
一見儚げな綾波が、そこでしか生きられないという選択肢のなさゆえの強さを見せるのが健気で悲しい。

それに、うじうじしてたあのバカシンジ(byアスカ)までパイロットとしての自覚を持ち始めて感動。

さすがにシンジの乗るエヴァ初号機とアスカの乗る3号機が戦う場面でのBGM「今日の日はさようなら」はやりすぎだと思うけど(「博士の異常な愛情」であれが許されたのはキューブリックだからだよね)、同じようにあざとさ200パーセントでもラストの「翼をください」はわかっていても泣けた。

映画が終わった時に近くに座っていた女の子3人組が「よくわかんなかったよね」「うん、わかんない」と口々に言っていたが、私は言いたい。
「考えるな。感じろ」と。
そうすれば、シンクロ率も上がる(←明らかに怪しい大人)。

それにしても、碇司令はワルだなあ。
自分の子が乗っているといえども、状況を優先する冷徹な司令官っぷりにしびれた。

あと、まだこれから見ようという人は、エンディングロールの後にエピローグと予告篇があるから、最後まで席を立たない方がいいと思う。
というか、この話、ちゃんと完結させられるのだろうか。
今から結末が心配だけど、楽しみ。

[ 2009/08/10 16:41 ] 日本映画 | TB(0) | CM(0)

「劔岳 点の記」


「劔岳 点の記」



シネプレックス平塚で「劔岳 点の記」。
カメラマンとしてたくさんの映画を撮ってきた木村大作監督の初監督作品。

来週で上映終了だと思うけど、場内は年配のお客さんでいっぱい。
こんなにお客さんの入る映画なんだから、もっとロングランでやればいいのに。もったいない。

ゆったりしたカメラワークがとても優雅な映画で、最後まで惚れ惚れして見た。
夕暮れに映える真っ赤な番傘、
霧雨で真っ白に曇る山道、
本棚に並べられた書籍の背表紙の鮮やかさ、
水面に映る紅葉の美しさ、
そして、人を近づけまいとしているような剣岳の鋭利な岩肌。

物語なんかなくても、セリフなんかなくても、映像だけで充分に語ってくれる映画なのに、ちゃんと話も面白い。
前人未到の山に、ただ地図を作るという仕事をするためだけに命を賭けて登る人たちの姿に心打たれる。

しゅっと背筋を伸ばした浅野忠信がいい。
自分は仕事をするだけという潔い顔と、かわいい妻(宮崎あおい)にめろめろな顔のギャップには笑ったが。

しかし何といってもこの映画で印象的なのは、ガイド役の香川照之だ。
山のことなら些細なことでも鼻のきく敏腕ガイド。
彼の言葉を聞きながら、目の前に広がるスクリーン上の景色を眺めていると、まるで香川照之に案内される剣岳ツアーに参加しているような錯覚に陥るほどだ。
私も香川照之と剣岳に登りたい(笑)。

他にも、山にこもって修行中の夏八木勲が洞窟でろうそくの火を灯しているのを見て、八つ墓村か!とか、山岳隊の仲村トオルの手旗信号が長すぎだろう!とか、新米測量部の松田龍平に女の子が産まれる設定に、ここでもか!とか、個人的にツッコミどころが多々あるのもポイント高い。

映画を見終わって、私の中での2大“雪山映画”は「八甲田山」と「劔岳」になったなと勝手に満足してたら、「八甲田山」も木村監督の撮影だったと知った。
木村監督、尊敬します。

(※監督さんのお名前を間違えて書いていたので訂正しました。申し訳ありません。Mさん、ご指摘ありがとうございました!8/11)

[ 2009/08/05 20:08 ] 日本映画 | TB(0) | CM(0)
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