へっぽこ店主の日々雑記

映画パンフレット専門のオンライン古本屋「古本道楽堂」店主のへっぽこ雑記。

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「文雀」(スリ)


「文雀」



 有楽町朝日ホールで東京フィルメックスの「文雀」。ジョニー・トー監督の新作。

 いきなり小洒落たジャズで始まり、部屋に飛び込んできた文鳥を追って窓辺へとステップを踏むサイモン・ヤム(以下ヤムヤム)。
 なんかもう、チュンチュン言ってる鳥たちにウフフと微笑む白雪姫とかシンデレラとかそういう世界か?ディズニーなのか?と思わずツッコミたくなるオープニング(笑)。ジョニー・トーってこういう映画も撮るんだ・・・と軽い衝撃。

 で、この軽~い小洒落たフレンチ的な、クロード・ルルーシュ的なノリは最後まで続いて、ジョニー・トー映画で初めてウトウトしかけた(懺悔)。決して退屈というわけじゃなくて、あまりの心地よさにウトウト・・・。

 ヤムヤムはスリの親分なんだけど、スリといえばロベール・ブレッソン。ヤムヤムが人込みで財布をスる動きはなかなか優雅で、ブレッソンの「スリ」にも負けていないような。そういえば、ジョニー・トーのストイックな作風はブレッソンに通じるものがあるかも。監督、ブレッソン見てるのかなあ。

 それから、ヤムヤム率いるスリ仲間4人に近づく美女が登場。魔性の女、ファムファタールってやつです。このへんもフレンチノワールっぽい。で、男4人がみるみる骨抜きにされて鼻の下のばしっぱなしなのが面白い。特にヤムヤム。美女絡みで見せるヤムヤムの反応がおっさんなのに(!)いちいちかわいらしいし、ところどころゆるいギャグが盛り込まれていて、会場からはクスクス笑いが。

 あと、ラストで黒い傘がズラリと並んでヤムヤムに向かってくるシーンは、ヒッチコックか任侠映画みたいでゾクゾクした。画面が暗くて、肝心のスリのテクがあまりよく判らなくて残念だったけど。

 オシャレでエスプリも効いてキュートな作風、クラシック趣味と様式美に彩られた、これもまたジョニー・トー。ただ、個人的にはいつものアクション路線の方が好み。

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[ 2008/11/28 00:53 ] 香港・アジア映画 | TB(0) | CM(0)

「彼が二度愛したS」


彼が二度愛したS



 午前中のうちに発送を終わらせて、午後から有楽町で映画。

 スバル座で「彼が二度愛したS」。最終日に駆け込みで。久々のスバル座。ノイズ混じりのレトロなアナウンスが味わい深い。

 主演はユアン・マクレガー(だから、見たわけだが)。いろいろな企業を渡り歩く真面目な会計士。
 そんなユアンが残業中に、ぶらりと現れるナイスガイ、ヒュー・ジャックマン。冴えないユアンにあれこれと楽しい話題を振ってマリファナをすすめ、たちまち意気投合。ユアンに高級なスーツを貸し、テニスに誘い、美女にモテモテの姿を見せつける。

 冒頭から余計な説明は一切なし。いきなり主要人物2人が登場し、本題に入るペースが心地よい。

 ランチの折りに2人が携帯電話を取り違えたことから物語は急展開。ヒューの電話を持つユアンに次々と女からの誘いが入る。見ているこっちが恥ずかしくなるほど、みるみるうちにのめり込んでいくユアン・・・隙ありすぎだ(笑)。なのに、水を得た魚のようにイキイキと見えるのは何故(笑)。

 しかし、遊びに徹することができず、1人の女にマジ惚れしてしまうユアン。そして明らかになるヒューの本性。ここからは言葉通り手に汗握るサスペンスで、ラストにはどんでん返しも用意されていて楽しめた。
 好青年ユアンは彼の十八番だが(笑)、ナイスガイから悪党になるヒューの表情の変化は見もの。ユアンに惚れられるミシェル・ウィリアムズも天使のように美しかった。


[ 2008/11/28 00:45 ] その他の映画 | TB(0) | CM(0)

「夜叉」


「夜叉」


 もう1本は「夜叉」。たぶん見るのは2度目。
 健さんは背中に夜叉の刺青を入れた元ヤクザで、今は小さな海辺の町で漁師として平凡に暮らしている。が、そこに、大阪からやってきた飲み屋の女主人(田中裕子)とヤク中のヤクザ(ビートたけし)がトラブルを起こして、健さんも巻き込まれてしまう。

 で、15年間(だっけ?)封印してきた夜叉が目覚めてしまうわけですよ。骨の髄までヤクザものの血がうずいてしまうわけですよ。妻役のいしだあゆみはハラハラしてますが、見ているこっちはワクワクですよ。健さんがしまいこんでいた黒のロングコートを羽織るのを見守りながら、気分はもう小林稔侍(子分)。

 あと、こんな緊張みなぎる健さんの横で、あまりにも安易にヤクにハマってしまう漁師仲間の田中邦衛も相変わらずいい味出していて笑ってしまった。あき竹城に怒鳴られて逃げ回るあたりが最高。こんな仕事仲間ほしい(笑)。

[ 2008/11/20 23:18 ] 日本映画 | TB(0) | CM(0)

「海へ See You」


「海へ See You」



 2週間ぶりのビリヤード。2時間やって、やっと体がほぐれた感じ。やっぱり週に1回は来たいなあ。

 ずっと前に録画しておいた高倉健主演映画を2本見る。

 倉本聰脚本の「海へ/See You」。
 パリ・ダカールラリーを描いた大作。敏腕技術屋である健さんもチームにと声がかかるが、本人はやる気なしで、ヨーロッパでふらふらしている。
 で、ここで池部良(特別出演)ですよ。カジノに池部良が健さんを迎えに来るという「昭和残侠伝」ファンが涙なしには見れないという展開。健さんも池部良が来たら、ラリーに出ないわけにはいかないじゃないですか(←?)。

 冒頭30分でヨーロッパが舞台とかカジノでふらふらする健さんというのも新鮮だなあと思って見ていたんだけど、新鮮なだけじゃなく、この健さん、とっても自然体。で、非常に軽やか。もしかして、高倉健って普段はこういう人なんじゃないかなと思うようなナチュラルさ。

 あと、元妻役・いしだあゆみと、ひょんなことからトラックに同乗する人気歌手役で桜田淳子が出てるんだけど、健さんが砂漠の中で元奥さんを見つめる姿とか、誰もが知ってる歌手をフツーの女扱いしてくれるところとか、いやー、こんな健さんもかっこいい。私の中の“健さんを見る映画”ベスト3に入る。ちなみにベスト2は「遥かなる山の呼び声」「野性の証明」。

[ 2008/11/20 02:29 ] 日本映画 | TB(0) | CM(0)

「ザ・フォール/落下の王国」


「ザ・フォール/落下の王国」



 新宿でNちゃんと待ち合わせて、武蔵野館で「落下の王国」。

 キレイだキレイだとは聞いていたけど、いやー、本当に美しい映画だった。
 足を負傷してベッドから動けないサイレント映画のスタントマンが少女に語る壮大なお伽話。

 で、この映画の面白いところは、映画の中での“現実”である病院でのエピソードが実際には(たぶん)作りもので、映画の中ではフィクションである冒険物語の方が実在する風景だというところ。
 映画の最大の見どころもこの美しい風景で、世界何十カ国かを回って集めた本物の映像だとか。CGよりもセットよりも実際にある風景がいちばん美しいという嬉しい驚き。

 どこまでも広がる透明な海や、鏡のように回りを映し出すキラキラした水面とか、俯瞰すると迷路のような遺跡とか(調べてないのでわからないけど有名な世界遺産だったらごめん(笑))。「アラビアのロレンス」にも負けてない砂漠風景など足跡ひとつ付けず撮影するのにどれだけ大変だったろうと、思わず溜息が出てしまう。

 それから、なんとなく監督の嗜好が変(笑)。残酷なのが好きなんですかね。なかなか執拗でドキッとする描写がありました。いや、私も好きですが。
 加えて、ところどころにプッと噴き出すような微妙なユーモアが見え隠れしていて、不思議な世界観に拍車をかけていた。

 あと、舞台は映画がまだサイレントだった頃なんだけど、ラストでは、主人公のスタントマンが負傷した撮影現場やそのフィルムと共に、古き良きサイレント映画の名場面がどどどっと一瞬ずつ映る。バスター・キートン(だよね?)の有名な家が倒れてくるやつとか、映画人が体を張って作り上げたであろうシーンがたくさん。

 もしかしたらこの映画、ただの映画讃歌じゃなくて、現代のCGを多用したハリウッド映画への皮肉が込められているんじゃないだろうか。スタントマンの語る物語がこれほど美しいのも、人間の(昔の映画人の)想像力はこんなにも豊かだったとか、そういう意味もあるのかも。

[ 2008/11/07 23:32 ] 香港・アジア映画 | TB(0) | CM(0)

11/03


「エグザイル/絆」



 夜から神保町。一ツ橋ホールで舞台挨拶を終えたアンソニーウォンとフランシス・ンの単独インタビュー取材。

 大勢のスタッフが見守る静まり返った楽屋で、ベテラン強面スター2人VS.へっぽこライター1人(+編集さん+カメラさん+通訳さん)・・・。いやー、これは緊張した。こんなに緊張した取材は初めてかも・・・。

 で、お2人ともあたふたと質問するこちらと対照的にいたってクール。最後の取材だったからか、少々お疲れのようにも見える。というか、飽きてしまったのか、途中から取材そっちのけでお喋りを始める2人・・・。ああ、いかに図々しい私といえど、心が折れそう(笑)。

 いや、しかし、こんなことで貴重な機会を台無しにするわけにはいかない。負けじとしつこく即興演技とかワンカット長回し撮影とか、映画学校の生徒のような質問(映画学校の生徒さんごめんなさい)を投げかけ続けたところ、お2人とも明らかにウンザリしつつも、きちんと真面目に語ってくれて、思いのほか、いいお話を聞くことができた。いや、ソファにふんぞりかえって怖いことは怖いんだけど。ある意味、映画のイメージ通り(笑)。

 ビビりながらも、失礼を承知でアンソニーのサングラスの奥にある瞳を覗こうとしたけど、なかなか表情が読み取れず。でも、丁寧な受け答えと、時にシニカルで鋭い発言には、さすがだなあと感心させられた。
 フランシスもあまり笑わないけれど、ちょっとした答えから繊細さが感じられて、感性の豊かな人なのだなあと思った。最後に楽屋を出る時に「お疲れさまでした」と頭を下げたら、ちゃんとこちらに気づいてくれたのがうれしかった。

 お2人とも、取材攻勢でお疲れのはずなのに、仕事とはいえ、夜遅くあんな面倒くさい質問に答えてくれて感激。ちなみに楽屋には会場を映すモニターがあって、試写を見る観客の反応が気になるのか、2人ともインタビュー中もチラチラ見ては何やら喋っておられた(内容は不明)。

[ 2008/11/03 09:54 ] 取材 | TB(0) | CM(0)

11/02


「エグザイル/絆」



 日曜だけど「エグザイル/絆」会見取材で銀座まで。
 アンソニー・ウォンとフランシス・ンという香港映画界最強のオヤジスター2人が顔を揃えるというので、それはもう楽しみに会見開始を待つ。

 いよいよ2人が姿を現すと会場はざわざわ。アンソニーは、サングラス(@西部警察)に黒いトレンチコート姿、フランシスはド派手なピンク(かな?)ジャケットになぜか長髪。そのフランシスの髪型に反応した隣の記者が「誰かと思った・・・」と(笑)。

 あらかじめネタを仕込んできたのか(笑)笑いのツボとオチをしっかり押さえた受け答えに会場は爆笑の渦。

 ラム・シュは占い師から「危険なシーンを撮る時には赤いパンツを穿いた方がよい」と言われてその通りにしていたのに、椅子から落ちてケガをした時に限って穿いてなかったとか、ロイ・チョンは頭にカーラーを付けてタバコをくわえていたから「『カンフーハッスル』の大家」とあだ名をつけられたとか、他のメンバーがいないと思って(?)言いたい放題なんですけど(笑)。
 あと、サイモン・ヤムのことについて記者から聞かれたフランシスが一言「あ、かっこいいっすよ」と素っ気なさすぎで笑えた(深い意味はないと思う)。

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*その時の「エグザイル/絆」会見レポートがMovieWalkerにアップされています。ご興味のある方どうぞ。

↓「エグザイル/絆」アンソニー・ウォン&フランシス・ン会見レポート
http://www.walkerplus.com/movie/report/report6238.html

[ 2008/11/02 09:50 ] 取材 | TB(0) | CM(0)
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