アイム・ノット・ゼア オリジナル・サウンドトラック
渋谷シネマライズで「アイム・ノット・ゼア」。6人の俳優がボブ・ディランを演じるというので、何ヶ月も前から前売り券を買って楽しみにしていた映画。
結論から言えば、ディランファン以外には薦めない映画。でも、ヒース・レジャーの遺作だし、ケイト・ブランシェットがディラン本人よりも数段男前だし、全編を流れるディランの楽曲は文句なしにかっこいいし、あれ?意外とディランファン以外にもイケるかも・・・(どっちだ)。
いや、それでもね、「ノー・ディレクション・ホーム」と「ドンド・ルック・バック」を見た人じゃないと、理解するのは難しい映画だと思う。だって、ちゃんとストーリーがあって、登場人物がいて、というタイプの映画ではないから。6人の俳優が演じるのはすべてディランの象徴というか心象風景であって、トッド・ヘインズ(監督)がディランの半生を詩的に散りばめたコラージュという感じ。
で、ディランファンとして面白かったのは、各エピソードがそれぞれ楽曲の背景を説明してくれていて、あ、この歌ってこういう状況で作られたのか〜っと想像できること。ディランの歌を知るための映画だなあと。
でも、ヒース・レジャー演じる若きディランがラブラブなところで「I WANT YOU」はわかりやすく甘すぎで笑った。あれくらいベタベタなノリだったら、キャメロン・クロウの方がうまい。「バニラ・スカイ」はトム・クルーズとペネロペ・クルスが「フリーホイーリン」ジャケットのシチュエーションを真似てるだけなのに、ちゃんとディランだもん。
それから、淡々と記者の質問に答えるベン・ウィショー。「ブライアン・ジョーンズ/ストーンズから消えた男」ではキース・リチャーズを演じて、今回はディラン。あまり外見を変えてないのに、雰囲気でそれっぽく見せているのがうまいなあと。「パフューム」の変態殺人鬼もよかったけど(笑)。
しかし何はなくとも、2時間半ずっとボブ・ディラン。冒頭の「メンフィス・ブルース・アゲイン」からエンドロールの「アイム・ノット・ゼア」まで(間違ってたらごめん)全部ディラン。ディランファンとしてうれしくないわけがない。
ちなみに、映画見る前から2枚組のサントラも聴いていたけど、この「アイム・ノット・ゼア」はディラン本人よりソニックユース版の方が断然いい(と私は思う)。あ、オリジナルよりカバーがいいのはいつものことですか?(でもそんなディランが好き)
26,
2008




