へっぽこ店主の日々雑記

映画パンフレット専門のオンライン古本屋「古本道楽堂」店主のへっぽこ雑記。
カテゴリー  [ その他の映画 ]

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「マップ・トゥ・ザ・スターズ」

21457.jpg



リニューアルオープンした横浜シネマリンで見てきた。
「イースタン・プロミス」もここで見ていて、
私の中ではシネマリンといえばクローネンバーグ。

で、ひさしぶりのクローネンバーグ。

いやはや痛烈。
あらゆるタブーを詰め込んだ勇気ある映画。
これってハリウッドへのアンチテーゼだよね。
二世女優や子役を取り巻く環境の病んでること病んでること。
ハリウッドって怖いところだなあと思わずにはいられない。

そんな中、まわりからとりわけ「変だ」「イカレてる」と言われまくるのがミア・ワシコウスカ。
しかし私から見れば彼女が一番まともに見える。
本当にイカレてるのはどっちだ?て話。

あとこれは私の勝手な推測だけど、
クローネンバーグ自身もきっと彼女と同じような思いをしてきたのだろうなと。
クローネンバーグの映画って変じゃない?
きっとまわりから変だ、イカレてると言われ続けてきたのではないかと(笑)
で、俺よりも実際にイカレてるのはあんたらの方だろ?
とクローネンバーグは言いたいのではないかと。
そう思うのだ。

ミアを拒絶しつつも結局は彼女に助けを求めてしまう子役少年の絶望。
夜空に輝く星の美しさにため息が出た。

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[ 2015/02/06 23:42 ] その他の映画 | TB(0) | CM(0)

「ヒッチコック」





面白かった~!
「サイコ」公開までのトラブルの数々に釘づけ!
ヒッチコックが原作小説を読んで、
みるみる作品世界に取りつかれていく様子にわくわくした。

アンソニー・ホプキンスがヒッチコック役なんだけど、
もはやホプキンスに見えない。
ヒッチコックにしか見えない(笑)。
他の役者も本人によーく似せてる。
凝ってるよねえ。

それだけじゃなく、映像もいちいち凝っている。
傘がいっぱい連なった俯瞰ショット、
ブラインドから外を覗くシーン、
ちょっとヒッチ映画を見てる人なら、ニヤニヤする箇所がいっぱい。

あと衣装がステキ。
ヒッチ映画のヒロインたちみたいに、
女性たちのワンピースやスーツがとてもエレガント。
しかもそれを着こなしているのが、
スカーレット・ヨハンソンやジェシカ・ビールという
今のハリウッドきってのスタイル美人だから言うことなし。
ヒッチ映画はヒロインが美しくなきゃ。

それから映倫とのやりとりも面白かった。
「(サイコ以前の)アメリカ映画史ではトイレの映像は必要なかった」とチェックを入れられたのには思わず「へえ~!」と唸った。
そういえば、クラシック映画でトイレって見たことない!
初めて気づいたよ。
アメリカ映画で初めてトイレを映した作品ってことなのかな。
ヒッチすごい。
サイコすごい。

でも、こんな天才とか巨匠とか言われていたヒッチでさえ、
製作資金を確保するために家とプールを売ったりするんだから、
映画作りってほんと大変なんだなあとしみじみ。
配給会社に断られても、マスコミにそっぽを向かれても、
撮りたい映画を撮るヒッチの執念!
ヒッチ、諦めないでくれてありがとう。
「サイコ」を最後まで撮ってくれてありがとう。

ヒッチがそこまでのめり込んだ「サイコ」の原作小説、
私も読みたくなった。


[ 2014/11/07 23:28 ] その他の映画 | TB(0) | CM(0)

「翼よ!あれが巴里の灯だ」

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飛行機で大西洋を横断したリンドバーグを描いた映画。

主人公は郵便物を運ぶしがない飛行機乗り。
だけど、度胸満点の飛行機バカで見てみてとても清々しい。
大西洋横断飛行という当時は命がけの挑戦も、
「俺なら飛べる」と信じて疑わない。
非常に単純。シンプル。

彼の呼びかけに集結したスポンサーたちも頼もしい。
「私たちは利益が目的ではない」と言い、“セントルイスの心意気(SPIRIT OF ST. LOUIS)”号と飛行機の名前を決める。
いいなあ、この心意気。
ベタだけど、ワイルダーはこういうところできっちり感動させてくれる。

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しかし肝心の飛行機を作ってくれる会社がなかなか見つからない。
大手はリンドバーグ以外のパイロットを採用することを条件にするけれど、
リンドバーグは「パイロットは俺だ」と断ってしまう。

やがて小さな町工場のような会社が引き受けることに。
このスタッフたちがいい。
社長自ら工具を握り、腕のいい設計士もいる。
たちまち飛行機談義で意気投合するリンドバーグと2人。
試行錯誤しながら飛行機を作り上げていく行程のわくわくすること。

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個人的には、もうこの前半だけでOK。
あとは飛行が成功するってわかってるから、見なくてもいいくらい満足。
(見ましたが)

あと、飛行機の中から地上と地図を見比べて「アイルランドだ!」と確信するシーンにはぐっときた。
アイルランドの人たちが並んで手を振ってくれるのね。
主人公は知らないし、映画にも描かれていないけど、
あ、リンドバーグの挑戦が世界中で報道されているんだなとわかる。
ワイルダーうまい!と叫びそうになった(笑)

セントルイスから大西洋を越えてアイルランド上空を経由してパリへ向かう──そうそう、子どもの頃ってこうやって映画で地理を覚えたなあと思い出した。

[ 2014/09/17 00:11 ] その他の映画 | TB(0) | CM(0)

「華麗なるギャツビー」(1974)





ロバート・レッドフォード主演のオリジナル版。
ディカプリオ版を見てオリジナルってどんなんだっけ?とあまりの記憶のなさに逆に気になって見てみた(笑)。

バズ・ラーマンのわかりやすい演出を見た後では、
ストーリーがきっちり頭に入っているので、
美しい映像にどっぷりはまって見ることができた(笑)。

オープニングで映し出されるギャツビー邸の美しいこと。
屋敷のインテリア、クラシックカー、イニシャル入りのブラシやバスローブなど、リアルな質感がたまらない。

GG1.jpg
GG3.jpg
GG4.jpg

そしてギャツビーという主人公。
レッドフォードは本当に魅力的で、いまいちバックボーンが謎な雰囲気がいかにもギャツビー。
でもディカプリオのようなストーカーぽさや必死さは感じられない。
やっぱりデカプーは演技がうまいんだなあと思った(笑)。
もちろん、レッドフォードのサラッとした感じも私は好き。

今回数年ぶり(?)に見直して、実は好みの映画だということがわかった。
オリジナル版を見直すきっかけをくれたバズ・ラーマンに感謝。

[ 2014/09/06 18:28 ] その他の映画 | TB(0) | CM(0)

「華麗なるギャツビー」(2012)





バズ・ラーマン版。
まあ派手だよね。
パーティシーンとか、それはもうイキイキしてる(笑)
あと無駄にロマンティック(笑)
バズ・ラーマン、こういう作品合ってると思う。

で、「派手」という以外の感想としては、
「あれ?ギャツビーってこういう話だったんだ…」ということ。

恥をしのんで申し上げますと、
レッドフォードのギャツビーは昔見ているんだけど、
まるっきりストーリーを思い出せない。
記憶がぼんやりしている。
私だけですか。

でも、バズ・ラーマンはわかりやすかった。
ギャツビーがあんな、よく言えば一途、
悪く言えば執着心と思い込みハンパない変人!
ギャツビーあんな奴だとは思わなかったよ!
以前はレッドフォードの爽やかさに騙されていたのだな(笑)

いえ、デカプーも爽やかでしたよ?
あんなほとんどストーカーな男の役なのに、
デカプーがやると、かわいそうというか健気にまで見えるんだよなあ。
デカプーマジック。

トビー・マグワイアとキャリー・マリガンもよかった。
デカプーとこの2人がいっしょにいる景色、美しかった。

それにしても、デカプーがいてバブリーなバカ騒ぎがあってウォール街まで出てくると、「ウルフ・オブ・ウォールストリート」と混乱しそうです。
モノローグ形式の語り口も似てるし。
監督の作風が暑苦しいのも、長尺なのも似てる(笑)

もう食べられません。
お腹いっぱいです。

[ 2014/08/30 18:24 ] その他の映画 | TB(0) | CM(0)

「グランド・ブタペスト・ホテル」

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「グランド・ブタペスト・ホテル」を見てきた。
現役監督で一番好きなウェス・アンダーソンの新作。

すばらしかった。
映画としての完成度はピカイチ。
監督の一番の魅力であるビジュアルセンスも抜群。

でも、でもね。
私は今までの監督作品と同じように無条件で「好きだ~!!」とは言えない。

それはたぶん、完成度が高すぎて、立派すぎて、可愛げがないから(笑)。
あー、なんてファンってやつは面倒くさいものだろう。
というか、私が面倒くさいファンなだけですね。
すみません、ほんと。

私の知ってるウェス・アンダーソンは子ども部屋の延長みたいな映画ばかり撮っていた監督。
でも今回は子ども部屋から出てきて、誰が見ても文句の付けようのない映画を作った。
監督史上、最も理性的な映画。

なので、幼年期を引きずる、ひねくれた作風が好きだった私としては完璧すぎてちょっとさびしい。
まあ、ないものねだりか。

子ども部屋から出たといっても、隅々までのこだわりは健在。
屋根裏部屋、刑務所の中、列車の個室、ロープウェイ、トラックの中、そしてケーキの箱の中まで、映画に登場する狭い空間はことごとくウェス・アンダーソンワールド。
相変わらず、個室に固執…(笑)。

あと、語り部であるベルボーイの、無表情でボーっとしてるようで、
ちゃっかりしてる感じが私はたまらなく好きです(笑)。

このベルボーイが家族と離れて自立しているあたりが、
今までの監督の作品とは違うのかな。
兄弟姉妹や親子間の葛藤が中心にない。
監督も大人になったということか。
やっぱり少しさびしい(笑)。

結局、私は子ども部屋でのひとり遊びをこじらせたような痛いウェス・アンダーソンが好きなのかもしれない。

[ 2014/06/21 23:14 ] その他の映画 | TB(0) | CM(0)

「ミシシッピー・バーニング」





重苦しそうな映画でなんとなく今まで敬遠していたけど、
BSで放送していたので見てみた。

南部の人種差別問題を扱った映画で、
やっぱり重かった(笑)。

でも、事件の捜査に来たFBIが町の古い映画館を貸し切って、
映画館の客席に机だのタイプライターだの持ち込んで
少しずつ本部っぽくなっていく様子が面白かった。
それを2階席から眺めるウィレム・デフォーという図もいい。

実際の事件を題材にした映画だし、
事件のあった場所から1時間ほどのところでオールロケを敢行したようだけど、
映画館をFBI本部にするっていうアイデアはどこから出たんだろう?
ハラハラし通しの映画でも
映画館が映ると映画好きとしてはホッとするから、
私はこういうのすごくいいと思う。
もしかしたら当時映画館で見た観客は、
自分たちがその場にいるような気持ちになったかもしれない。
セットなのかロケなのかも気になるところ。

あと、この映画、ジーン・ハックマンが最高。
したたかで、ふてぶてしくて、
でも妙に愛嬌があって憎めない、ベテラン捜査官。
南部出身だから、南部の人々の気質とかも心得てる。

彼と行動を共にする上司(かな?)がウィレム・デフォー。
若きエリート捜査官。
なんでも効率的に物事を進めようとする真面目さが仇となって、
聞き込みひとつもなかなかうまくいかない。
でも彼の正義感・使命感には大いに心を揺さぶられた。
こういう人が取り締まってくれたら心強い。

監督はアラン・パーカー。
「ミッドナイト・エクスプレス」みたいな社会派でありながら、
私にとっては「フェーム」「ザ・コミットメンツ」といった
音楽映画の監督でもある。
共通するのは反骨精神。
それは脚本デビュー作である「小さな恋のメロディ」から変わらないように思う。

[ 2014/05/28 15:08 ] その他の映画 | TB(0) | CM(0)

「赤毛のアン」シリーズ





カナダのTVシリーズを久しぶりに見直しました。
1作目の「赤毛のアン」から「アンの青春」「アンの結婚」まで。

ミーガン・フォローズが元気いっぱいで、
アニメ版「赤毛のアン」のイメージそのままで見れるのがいいです。

で、どうしても笑ってしまうのが、ダイアナ。
かわいらしいイメージがあったんですけど、
実写版だと大らかというか何というか。
まあ、見ているうちに、
お喋り好きで少し俗っぽくて、
あー、ダイアナってこういう感じかもなあと思ってしまうんですが(笑)。

この実写版ダイアナ絡みで特に私が好きなのは、
「アンの青春」でアンの小説をダイアナが懸賞に応募してしまうエピソード。
ダイアナが勝手に小説に手を加えるというデリカシーのなさ(しかも本人は悪気一切なし)に、
ベイキングパウダーの懸賞という俗っぽさ(笑)。
ああ、たまらない。
これぞ実写版ダイアナの魅力(笑)。

アニメ版の可憐な娘という刷り込みがあると、
最初はこの少々おばさんくさいダイアナに抵抗を感じますが、
いつのまにか、このインパクトの強さが勝って、
今や私などアニメ版を見てもダイアナの図太さに目が行ってしまいます(笑)。
肝っ玉かあさんダイアナ。






「赤毛のアン」劇場用パンフレット

この表紙、大好きです。


[ 2013/11/25 20:29 ] その他の映画 | TB(0) | CM(0)

「ビューティフル・ガールズ」





パンフレットの入力をしていて、見ていない映画をどのカテゴリーに入れるべきか悩むことが多々。
そういう時は、できるだけその映画を見て判断することにしている(こういうことをしているから作業が進まない)。

で、これもその1本。

28歳(という設定)のティモシー・ハットンが、13歳(という設定)のナタリー・ポートマンに翻弄されるのがいい(笑)。

他にも、浮気性でミラ・ソルヴィノに愛想を尽かされるマット・ディロンとか、男たちをばっさばっさと斬っていくかっこいいユマ・サーマンとか、この映画、キャスティングがとてもいい。

というか、恋愛ごとでぐだぐだしてるのが男たちで、女たちはサバサバしているのが面白い。

話は戻って、ティモシー・ハットン。

13歳の少女に入れ込んでるけど、他に美人の婚約者がいる。
なんだそれって感じだし、とにかくぐだぐだ優柔不断というか何というか。
でも、モテるんですよ、ピアニストだし。
まあ、確かにかっこいい。
ごめんなさい。私も好きです(笑)。

学生気分をいつまでも引きずってる、地元仲間の男たちの友情が、
なんとなく羨ましい気持ちになる映画でした。



↓劇場用パンフレット。
「ラブコメ」か「その他アメリカ映画」かな?と悩みましたが、
私的に感動したので「感動ドラマ」にカテゴライズしました。


「ビューティフル・ガールズ」


[ 2013/09/28 22:35 ] その他の映画 | TB(0) | CM(0)

「カンザス/カンザス経由→N.Y.行き」





「ローン・レンジャー」を見て、列車シーンのすばらしい映画はいいなあと思った直後に見たのがこれ。

偶然だけれど、この映画も列車がとても印象的に使われていた。

最初からいきなり貨物列車。
マット・ディロンの乗る貨車に乗り込んでくるアンドリュー・マッカーシー。
この2人、もちろん他人。初対面。

こうして当たり前のように自然に列車で始まる映画でした。

で、2人が下車するのがカンザス。
マット・ディロン演じるワルな青年の故郷。
彼にくっついていくうち、なぜか銀行強盗の手伝いをさせられてしまうアンドリュー。

さらに警察から逃げている途中で、
溺れた少女を助けてしまい、なぜか英雄にされてしまうアンドリュー。

単なる寄り道にしてはかなりハードな出来事に巻き込まれているし、
逃亡中で薄汚れた、どこの馬の骨かわからない若者なんだけど、
あの人懐こいニコニコ笑顔で「働かせてほしい」と来られると、
私も農場主もそこの娘も
ま、いいかという気になる(笑)。

マット・ディロンも悪い奴だけど、
人たらしというか、女たらしというか、
なんか心底は憎めない魅力があるんだなあ。

飄々としたロードムービーでありながら、
サスペンス要素あり、ロマンスあり、友情(のようなもの)あり。

ラストの列車シーンがまた美しい。
さわやかで後味のいい青春映画だと思う。




↓劇場用パンフレット。
道楽堂でカテゴリ分けで悩んだ末「その他アメリカ映画」にすることに…
青春映画のジャンルを作るべきか…


「カンザス/カンザス経由→N.Y.行き」


[ 2013/09/18 21:53 ] その他の映画 | TB(0) | CM(0)

「ムーンライズ・キングダム」





シネプレックス平塚で「ムーンライズ・キングダム」。
待ちに待ったウェス・アンダーソンの新作。

学校や家庭、ボーイスカウトで孤独な思いをしている少年少女の逃避行。

少年はボーイスカウトで得たアウトドアの知識を一生懸命披露して活かそうとするけれど、いまいち実用的でなかったり。
少女はファンタジー小説だのレコードプレイヤーだの、これまた実用的とはいえないモノばかりを持ってくる。

でもね、子どもの頃の探検とかって、こういうものじゃなかったですか?
私も恥ずかしながら自分なりの探検セットみたいなのを揃えたことがありますが、まったく役立たなかった(笑)。

あとね、ボーイスカウトの少年たちのやることがねえ、いちいちツボ。
ほっそい木の上に小屋を作っちゃったり(安定感なくて危険)、テントの中に地図貼ったり、その地図を剥がすと逃亡用の穴が空いてたり…。

おまけに出てくる子どもたちが揃って醒めてて、かわいくない(笑)。
で、みんな不機嫌な顔して、その時自分が夢中になってる何かで頭がいっぱいになってる。
そういう感じが、なんか愛おしい。
ウェス・アンダーソンってどうしてこんなに子どもの気持ちがわかるんだろう。
見ているこっちまで一気に子どもに返ってしまう。

それから、ビル・マーレイとかブルース・ウィリス、エドワード・ノートンと、周りにいる大人たちがとてもいい。
嵐の中でブルース・ウィリスが手を差しのべてくれた時、うれしくて泣きそうになってしまった。

子どもたちを見つめる監督の視線は淡々としていて、とてもやさしい。
辛いことがあってうつむいている時に、そっと顔を覗き込んで手を引っ張ってくれるような、そんなやさしさにあふれた映画。

[ 2013/02/10 22:02 ] その他の映画 | TB(0) | CM(0)

「人生はビギナーズ」


「人生はビギナーズ」



少し前に横浜ブルク13で「人生はビギナーズ」を見てきた。

予告編を見てコメディタッチの軽やかな映画かなと思っていたんだけど(ボーダーT着たユアンがかわいかったし)、実際はとても真摯でシリアスな内容の作品だった。

そして、見ているうちに、ああこれは監督の個人的な映画なんだなとなんとなくわかった。
それくらい、丁寧に、気持ちをこめて撮ってある。

晩年に自分はゲイだとカミングアウトして、余生をとことん楽しむ父クリストファー・プラマーがいい。
それを見守る息子ユアンの目もやさしい。
というか、あのユアンはいい奴すぎる。
正直、父親が癌を宣告されたあたりは、身につまされて辛くて、映画選びを失敗したかなーっと思っていた。
でも、ユアンの笑顔に救われた。

父親を失った後のユアンは、すてきな彼女もできて、とりあえず悲しみから脱したように見えるんだけど、まあこの主人公が、どこかボーっとしていて、彼女との関係とか見ていて多少イラッとする(笑)。

そこで、犬です。
この映画のもう1人(1匹?)の主役、ワンコ。
主人公が脳内会話しているかのごとく、ワンちゃんがユアンにビシバシと突っ込みをいれてくれるのですよ。
そうそう!私もそこを突っ込みたかった!という絶妙な言葉をユアンにぶつけてくれる(笑)。
犬あっての映画です。

あと、父親との別れはもちろん辛かったけど、私が何より辛かったのは、母親の回想シーン。
自由でキラキラしていて強い母親像が、実感をこめて描かれていて、監督の思いが切々と伝わってきて辛かった。

こんなに個人的な物語を映画という形に消化できる監督はすごいと思った。

[ 2012/03/22 18:33 ] その他の映画 | TB(0) | CM(3)

「ジュリエットからの手紙」


「ジュリエットからの手紙」



シネプレックス平塚で「ジュリエットからの手紙」。

ヴァネッサ・レッドグレーヴが50年前に会ったきりのフランコ・ネロを探して、イタリア・ヴェローナ地方を回る。
ヴァネッサが各家のドアを叩くたび、レストランに入るたび、いつフランコ・ネロに会えるのかとこっちまでどきどき心臓ばくばく。
もう、フランコ兄貴、罪深いったら(笑)。

でも、15歳の彼そっくりの少年を見かけた途端、彼女は急に怖気づく。
「彼が知ってるのは15歳の私」だからと。
これはわかる。よーくわかる。
ヴァネッサの気持ちが痛いほど伝わってきて泣けた。
年取った姿は見せたくないし、会うのは怖い。
このあたりの繊細な感情の見せ方がうまいなあと思った。

と、ベテラン2人に喰われて(?)すっかり影が薄くなってしまったけれど、この映画の主役は「マンマ・ミーア」のアマンダ・セイフライド。
そして彼女の相手役としてクリストファー・イーガン(私ははじめて見た)。
この若い2人の恋物語が主軸。
それにしても影の薄い主役たちだ……。

実はアマンダはすでに婚約していて、イタリア旅行も婚前旅行だったわけだが、そこでヴァネッサの孫である英国人青年(クリストファー)と出会って恋に落ちてしまう。
で、彼女の婚約者がガエル・ガルシア・ベルナルなんだけど、どう見てもガエルくんの方が男前なので、いまいち説得力に欠ける(笑)。

ガエル・ガルシア・ベルナルは、あまり大きな役ではないけれど、イタリアに着くなり水を得た魚のようにいきいきとラテン系の持ち味を発揮。
クルクル動いてよく喋る、やや情熱的すぎてウザい道化役を軽妙に演じている。
ガエルの印象が強いのも、主役2人の影が薄く感じられる一因か(まだ言ってる)。

あと、映画のタイトルだけど、私の中では「フランコ・ネロを探して」という感じです。

[ 2011/05/29 23:32 ] その他の映画 | TB(0) | CM(0)

「ファンタスティックMr.FOX」


「ファンタスティックMr.FOX」



横浜・桜木町ブルク13で「ファンタスティックMr.FOX」。

大好きなウェス・アンダーソン監督によるパペットアニメーション。
もうね、去年のアカデミー賞授賞式でチラッと見てから気になって、サントラCD聴きつつ待って待って待ちわびて、やっと見れた。

人形劇でも映画はいつものウェス・アンダーソン。
キツネたちの洋服からキッチン、食器、トースト、新聞まで、細かいところまで作りこまれた画面に釘付け。
これでもかってくらいの手作り感が画面の隅々までギューッと凝縮されている。

また、父さんギツネ(Mr.FOX)が何かを企んで動き出すときのビーチボーイズ、地面にすごい勢いで穴を掘り始めるときのストーンズ、などなど、音楽のセレクトとタイミングがまたたまらなく私のツボ直撃で、いちいちわくわくさせられた。

あと、父さんギツネの声がやたら渋くていい声でうっとりしていたら、ジョージ・クルーニーだった。
すごい声してるんだね、ジョージ。びっくりだよ。
母さんギツネ役のメリル・ストリープも艶のあるステキな声ですごくよかった。

それから何といっても魅力的なのが、夫婦の息子である子ギツネのアッシュ。
背も高くて万能な父さんキツネと違って、チビだしスポーツもあまり得意じゃないしでイマイチ冴えない。
でも妙に個性的でチャーミングで実は男気もあって、見ていてかわいくてかわいくて仕方なかった。
こういうキャラクター、好きだなあ。
声もやんちゃでハスキーでいいなあと思ったら、ジェイソン・シュワルツマン。
そりゃあいいに決まってるよね。

映画見終わってすぐに、この映画のDVDが欲しくなった。
なんていうか、所有欲をひどく刺激する映画(笑)。
あー、もう、ウェス・アンダーソン最高。

[ 2011/04/01 22:37 ] その他の映画 | TB(0) | CM(2)

「ソーシャル・ネットワーク」


「ソーシャル・ネットワーク」



公開終了目前の「ソーシャル・ネットワーク」をやっと見てきた。

あー、すごくすごく面白かったーーー。
ラストでビートルズが流れるとすぐまた最初から見直したくなった。
昔の入れ替えなしの映画館だったら、絶対2、3回見てるタイプの映画だ。
見ている間中、普段使っていない(?)頭の部位をフル回転させる感じで気持ちよかった。
ここまでギッシリ内容詰め込んでおいてこのまとまり、見た後の充実感、しかも気分はどこか軽やか。
すごい映画だなあ。

私はマメな方じゃないので、フェイスブックをはじめSNS自体が使いこなせそうになくて、今まで使ったことないんだけど、フェイスブックの創始者であるこの映画の主人公にはめちゃくちゃ親近感がわいた。

女の子に「あなたがモテないのはオタクだからじゃなくて性格が悪いから」とか何とか言われてフラれて、酔った勢いで女の子の顔を比較する悪趣味なサイトを立ち上げ、大学内の全女子を敵に回す。
でもね、モテたいという感情とは裏腹に、女子全体を敵に回した時の開き直りというか潔さというか、そのへんになぜか心鷲掴み(笑)。

確かに主人公は並外れた天才だし、モデルとなった人は今や世界最年少の億万長者でまさに別世界の人だけど、映画で描かれる主人公の中の醜い嫉妬心や心の狭さや、長い物に巻かれてしまう弱さ、そして人間関係における不器用さには、1人の人間として感情移入してしまう。

それから全体的に淡々と話が進むんだけど、BGMがいちいち各シーンのトーンにぴったりで、決して出すぎず、しかし印象的で、なにより聴いていてとても心地よくて、すばらしいチョイスだと思った。
このBGMがあればこそ、主人公の無機質な(要するにオタク的な)マシンガントークも音楽的に聴こえる。
で、それが映画全体のリズムを作り、そのリズムが映画の魅力になっている。

いや、でもやっぱり、ラストのビートルズが最高だなあ。
シニカルで軽快で、本当にうまい。
同じくラストにビートルズ曲を使った「アメリカン・ビューティー」とはまた違った余韻が残る。



[ 2011/03/07 14:31 ] その他の映画 | TB(0) | CM(0)

「しあわせの隠れ場所」


「しあわせの隠れ場所」



去年あたりから流行している(らしい)グラディエーターサンダル。
その編み上げっぷりにベン・ハーかよ!と思っていたのだが、つい最近、革の脛当て(?)が付いているのを見かけた。
やだ何。サンダルのくせにハードでかっこいい・・・。
剣闘士度が急激に増したように思えて途端に欲しくなってきた。
サンダルを履いて、コロッセウムの大観衆を後ろに剣を構える自分が見える・・・(間違った商品イメージ)。


ワーナーマイカルシネマズ茅ヶ崎で「しあわせの隠れ場所」を見た。
ホームレス同然の生活を送っていた青年がプロのアメフト選手になる実話を基にした映画。

この青年の面倒をみる夫妻がすごい。
いい大学を出て、仕事は順調で、いい家に住んで、よくできた子どもがいて、青年ひとり引き取っても大丈夫なくらい生活に余裕があって、まるで我が子のようにかわいがり、後見人にまでなってしまう。
しかも、夫婦は裕福な白人で、青年はスラム育ちの黒人。
夫妻には階級や人種への偏見がまったくない。
映画がどうこういうよりも、すごくいい話。

実際のモデルがいる人物だから、よい部分を描いているのだろうし、ある意味、偽善的な話とも思える。
が、これがちっとも嫌味じゃない。

この映画が嫌味に感じられないのは、妻役のサンドラ・ブロックによるところが大きいと思う。
サバサバして頭が切れて人情味もあって、時にはバシッと口が悪かったりするのに品がある。
そして何より気さくで、とても親しみの感じられるキャラクター。
ラジー賞授賞式にわざわざ出席したりする実際のサンドラ・ブロックの人のいいイメージととてもよく合っていると思う。

青年とサンドラの親子のような絆に感動しつつ、自分のことで精一杯な我が身を振り返って少し反省。
世の中には立派な人がいるもんだ。

[ 2010/06/30 22:31 ] その他の映画 | TB(0) | CM(0)

「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」


「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」



TVニュースを見ていたら、シドニーで強盗に襲われた大学生を助けた忍者たちが紹介されていた。
忍者教室の生徒だそうだ。
インタビューに対して「ハーイ!私がニンジャです!」と元気に挨拶。
いや、身分を公にした時点でもう“SHINOBI”じゃないから。
外国人の忍者に対する認識って間違ってるよなあ。面白いけど(笑)。


ポール・トーマス・アンダーソンの「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」を見た。

すごいね、これ。
石油にとりつかれた山師の壮大な一代記。
2時間半の長丁場、主演のダニエル・デイ=ルイスがほぼ出ずっぱりの独壇場。
ダニエル・プレインヴューという主人公のキャラクターを見事に作り上げていて、あ、こういうのを本物の俳優っていうんだろうなーっと、ひたすら感心してしまった。

監督の演出も面白い。
冒頭15分はほとんどセリフなしの効果音のみで、まるで無声映画のよう。
これが映画の寓話的な雰囲気を醸し出すのに成功している気がする。
で、約15分後、主人公の「私は石油屋です」とか何とかいう流暢な口上がはじまって、一気に引き込まれる。

とにもかくにも、この映画はダニエル・デイ=ルイスに尽きる。
主人公は石油のことしか頭にない男で、息子へのズレた愛情表現や人を信用しない猜疑心など、人としてどうかと思うようなところが多々ある人物なんだけど、本人に悪気がなさそうだし、常に本気なので、興味をそそられて目が離せない。
ラストもとんでもないことをしでかしたのに、あっけらかんと言い放つセリフが、「こういう生き方をしたらこうなりますよ」というシニカルな味わいにあふれていてとてもいい。

余韻に浸ってボーっとエンドクレジットを見ていたら、最後に「ロバート・アルトマンに捧ぐ」という一文があって、なんだか泣けた。

[ 2010/06/21 15:46 ] その他の映画 | TB(0) | CM(0)

「かいじゅうたちのいるところ」


「かいじゅうたちのいるところ」



夕方からワーナーマイカルで「かいじゅうたちのいるところ」。

これは参った。
完全な不意打ち。
だって近所のシネコンでこんなすごい映画をやってるなんて思わない(笑)。
昨年見たどの映画よりもすばらしかった。

初っ端からワーナーのロゴに落書きがしてあって、子どもの鼻歌が流れてきて、本編に入ると、もうそこは子どもの目線。

男の子マックスがお姉ちゃんに相手にされずに雪合戦しかけるあたりとか、お客さんが来てるのに騒いでママに叱られるあたりとか、それで家出して、あっという間にかいじゅうたちのいる島へ着いちゃうあたりとか、で、かいじゅうたちがマックスの幼稚な嘘を信じちゃうあたりとか、かいじゅうたちの限度を知らない暴れっぷりとか、なんだかもう、これ、子どもが撮った映画みたいで落ち着かない。

でも、(たぶん)あえて未完成に、(おそらく)あえて荒削りに撮っているところにスパイク・ジョーンズ監督のすごさを私は感じる。
監督の目線は大人のものじゃない。
こんなに子ども目線で撮られた映画、私は見たことない。

そして、あの音楽。
一気に子ども時代に連れ戻されるような不思議なメロディに、最初から最後までドキドキさせられて、胸がざわついて仕方ない。

ストーリー的にはよくわからなかったり、物足りない部分も大いにある。
しかし、映像と音楽だけで、こんなにも心を揺さぶられるなんて、まさに映画ならではの醍醐味だと思う。

「ハリー・ポッター」や「ロード・オブ・ザ・リング」などの洗練されたエンターテインメント作品ではないから人には薦めないが、こういう映画に出会えると、映画を見続けていて本当によかったと心から思う。
私的に2~3年に1本あるかないかの傑作。

[ 2010/02/03 03:37 ] その他の映画 | TB(0) | CM(0)

「悲愁(1959)」


「悲愁(1959)」



スーパーで目新しい野菜を見かけるとついつい買ってしまうのだが、最近のヒットは、わさび菜と万能なめこ。
わさび菜は、その名の通り、わさび風味の青菜で、サラダにするとおいしいと書かれていたけど、炒めた方が風味がよく出る感じ。
万能なめこは、しめじのくらいの大きさのキノコで、これも炒めるとコリコリして、全体があんかけみたいになっておいしかった。


録画した「悲愁」を見た。
デボラ・カーとグレゴリー・ペック共演で1959年の映画。

「グレート・ギャツビー」や村上春樹でおなじみの作家、F・スコット・フィッツジェラルドをグレゴリー・ペックが演じている。
で、彼と不倫するコラムニスト役にデボラ・カー。

どどーんっと横に長いシネマスコープと当時特有のくすんだ色合いのカラー映像が美しく、惚れ惚れしつつ見た。
まあ、内容は良くも悪くも壮大なメロドラマで、少々退屈もしたけれど。
同じ壮大なメロドラマでも、これがデヴィッド・リーンの映画なら全然退屈しないんだけどなあ(この映画の監督はヘンリー・キング)。

途中、まるで「地上より永遠に」を思い出させるデボラ・カーの黒い水着姿が上品で、この人は「王様と私」の先生や「黒水仙」のシスターのような優等生役よりも、本作のようにちょっとくだけた方が私は好き(くだけても下品にならないから)。

あと、一世を風靡したフィッツジェラルドという作家が、お金のためにハリウッドで脚本家になろうとしてもがき苦しみ、再び小説を執筆するまでの葛藤がドラマチックに描かれていて興味深く見た。
破滅型の作家だったのかなあ。

[ 2009/12/05 00:06 ] その他の映画 | TB(0) | CM(0)

「暗黒への転落」


「暗黒への転落」



午前中、買取1件(宅配便)。
午後、お客様の持ち込み2件(わざわざ遠くまでありがとうございます)。
買取が多くて、どんどん荷物を開けていかないと、在庫部屋がすぐにパンフで埋もれてしまう。
古本屋ってほんと肉体労働(まじで)。


夜、録画しておいたWOWOWボギー特集第3弾を見る。
ニコラス・レイ監督の「暗黒への転落」。
もう、邦題からしてノワール。
「暗黒」と「転落」だもんね。
ダークサイドに転がり落ちるんですよ?

で、今回のボギーは弁護士役。
ボギーが弁護士?意外だなあと思いながら見始めたが、法廷でペラペラ喋る姿が、いかにもボギーでかなりハマり役だった。

よくよく考えれば、ボギーはどの映画でも口達者だ。
まだボギーの映画を見たことがない時は、映画雑誌に載っていた「カサブランカ」のスチール写真を見て、トレンチコート着てハードボイルドだから(←子どもの発想)高倉健みたいに無口な男(役柄ね)にちがいないと勝手に思っていた。

が、大人になって「マルタの鷹」を見たら、ペラペラペラペラ喋りまくりで、相手が反論できないくらいの勢いのマシンガントークだったもんだからびっくりした。
で、一発でファンになった(笑)。

「暗黒への転落」の主人公は、元々ワルだったという設定の弁護士で、貧困家庭で育ったあるチンピラの面倒を、時には呆れつつ、長年見ている。
まあ、その家に出入りする福祉委員が美人で、弁護士が彼女と付き合い始めたというのが大きいわけだが。

で、そのチンピラが警官を殺したという無実の罪を被せられたので、ボギーが法廷で闘うという展開。
陪審員の顔をひとりひとり吟味して、説得方法をその場であれこれ考えるボギーが悪賢そうで、かっこいいいい。

そしてラストには、法廷もののお約束(?)どんでん返しが。
証言のたびにフラッシュバックでボギーとチンピラの出会いから現在までを振り返るので、彼らの抱えているものがよくわかり、ボギーの熱弁も心にしみる。
決してハッピーな気分になる映画ではないけれど、この全体に流れるペシミズム、私は好き。

[ 2009/10/04 16:18 ] その他の映画 | TB(0) | CM(0)

「キング/罪の王」


「キング/罪の王」



録画しておいた「キング/罪の王」を見た。
ガエル・ガルシア・ベルナル主演のアメリカ映画。

私の場合、好きになる映画はいつも冒頭からピンとくるんだけど、これは珍しくラストでガツンとやられた。

ラスト、主人公が部屋の窓から庭を見下ろすあたりから、カメラがゆっくりと家の中を映し、父親に会うところまでの流れが最高。
衝撃的な姿をした主人公の一言でブチッと映画は終わる。
この終わり方にしびれた。
ああ、かっこいい。

ガエル・ガルシア・ベルナル演じる主人公は、探して訪ねた実の父親に拒絶され、少しずつ父親の今の家庭に巧みに入り込んでいくんだけど、主人公の内面描写がほとんどないので、彼が何を考えているのかわからず不気味。
このハードボイルドな描き方がいい。

澄んだ瞳できれいな顔をしたガエルが、愛に飢えているだけなのか、実はものすごく残酷なことを考えているのか読み取れない様は、どこか「太陽がいっぱい」のアラン・ドロンを思い出させる。
または「テオレマ」のテレンス・スタンプ。

主人公の内面をあえて映さないことで、美しさと残酷さを際立たせた、とてもストイックな映画だと思う。
かなり好き。


[ 2009/08/31 00:24 ] その他の映画 | TB(0) | CM(3)

「ゾディアック」


「ゾディアック」



録画した「ゾディアック」を見る。
映画館で見逃していた作品。

見る前から勝手にロバート・ダウニー・Jr.が殺人犯役だろうと思っていたら違った(笑)。
まあ、アル中の役だけど。

相変わらず、全体に晴れ間の覗かないというか、太陽の存在を感じさせない、どんよりとした曇り空的な世界観。
あー、やっぱりデヴィッド・フィンチャー。

実話をベースにしているからか、内容とか表現はおとなしめ。
見ていてスッキリしないというか、いまいち歯切れが悪いというか。

いや、でもね、じわじわと侵食するゾディアックの存在感。
もしかしたら、とんでもない凶悪犯なんじゃないか。
いや、本人は実際には手を汚していないただの愉快犯なんじゃないか。
いやいや、ゾディアックという人物自体が実在しないのかも。
いやいやいや、もしかしてもしかすると・・・。

いかにも決定的な手がかりを見つけたと思うたび、スルリとすり抜けて、いつも今一歩のところで手が届かない、ゾディアック。
そんな感じで、ジェイク・ギレンホールと一緒になってみるみる頭がゾディアックでいっぱいになってしまう。

刑事でも記者でもない、ただのパズル好きの漫画家(ジェイク・ギレンホール)が、誰よりも犯人に近づいていく過程にはわくわくさせられた。
まあ、そのわくわく感もすぐに裏切られて、主人公と一緒にずるずるとゾディアック沼に引きずり込まれるわけだけど。

淡々と進んで答えが見えず、登場人物たちが泥沼にはまっていくサスペンス。
ひとつの物語としては未完成だけど、こういう映画もありかなと思った。

[ 2009/08/25 23:29 ] その他の映画 | TB(0) | CM(4)

「ニュールンベルグ裁判」


「ニュールンベルグ裁判」



以前に録画しておいた「ニュールンベルグ裁判」。
3時間強あるので2日掛かりで見た。

ナチスドイツの戦犯を連合軍が裁く、長い長い法廷もの。
アメリカの田舎から来たという裁判長スペンサー・トレイシーの、何にも揺るがないひたすら公正な判決に感動。

戦犯裁判だから、みんな国家に従っただけで個人的な責任はないというのがドイツ国内の世論なんだけど、裁判長は「戦争だったから」「そういう時代の流れだったから」という理由には目もくれず、あくまでも1人の人間として戦犯たちを裁く。

うんざりするほどアメリカ的なフェア精神。
なんで人の国のことにこんなに熱くなれるんだと思うほどの正義感。
でも、それを実践するのがいかにも人の良さそうな、いかにもそのへんのおっさんという感じのスペンサー・トレイシーだと、不思議と人間味がにじみ出て、この裁判長が大変な人格者に見える。

裁かれるのは、バート・ランカスター演じるドイツ人の法律学者で、戦中における法廷の最高責任者。
主人公に負けない被告人の毅然とした態度に惚れ惚れする。
彼の寡黙でありながら、すべてを達観したような佇まいを見ていたら、同じく裁かれる側の学者を演じた「終身犯」を思い出した。

被告を追及する検事役はリチャード・ウィドマーク。
軍人らしく職務に忠実なところが、彼のシャープな顔立ちによく似合う。

反対に戦犯たちを弁護する立場なのが、マクシミリアン・シェル。
彼らが裁かれるのなら、戦争を起こした国家、ひいては世界全体が裁かれなければならないと熱弁を振るう。
というか、マクシミリアン・シェル。
モノクロなのにこんなに濃いってどういうことよ(好きだけど)。

この豪華な面子に加えて、証拠人としてモンゴメリー・クリフトとジュディ・ガーランドまで登場。
いかにも情緒不安定っぽいこの2人が(失礼)検事に問い詰められて挙動不審になっていく様はとても演技とは思えない(好きだけど)。

これだけでもザッツ裁判エンタテインメント!って感じなのに、マレーネ・ディートリッヒまで出てくるとなれば、もう映画ファン(というか私)にはたまらない。
このディートリッヒ演じる未亡人がかっこいい。
スペンサー・トレイシーのおっさんがめろめろになるのもよくわかる(笑)。

ラスト、大仕事を終えた裁判長が帰国する姿に心底「お疲れ様でした!」という気持ちに。
こういう題材を見事なエンタテインメントとして作り上げるハリウッドもすごいけど、直接は自国に関係なくても劇場公開して何十年も後にDVDが出たりTVで放送したりして、それをちゃんと楽しんで理解する人たちのいる日本という国もかなりすごいと思った。

[ 2009/08/19 23:47 ] その他の映画 | TB(0) | CM(0)

「ハンニバル」


「ハンニバル」



注文していた自転車のタイヤが届いたと連絡がきたので、自転車屋さんへ。
納期が遅れたからと工賃はサービスしてくれた。
当初してもらった見積もりで5000円位かかるはずだったところが、2000円弱で済んだ。
ありがとう自転車屋さん。
新しいタイヤは快適。

帰宅して掃除機をガーガー掛けていたら、ポスッと音がして掃除機が止まった。
焦げくさい。
あー、壊れた。貧乏なのに(涙)。
なので、只今、掃除機を物色中。

夜、妙に「タイタニック」が見たくなって、録画DVDをごそごそ探すが、ない。
よーく考えると、我が家に「タイタニック」はないことを思い出した。
というか、「タイタニック」を持ってない自分にびっくり。
DVD買おう。
どうせまた見たくなるんだし。

気を取り直して、「ハンニバル」を見ることに(節操なし)。
レクター博士からのラブレター(え?)をクラリスが開封するシーンはやっぱりドキドキする。
同じように、ブタのシーンもドキドキする(変態)。
あと、「手紙の消印がラスベガスです」と報告を受けたクラリスが「彼の感性にあの町は耐えられないはず」とか何とか言うシーンに笑った。
で、彼女の予想通り、フィレンツェで司書として潜伏している博士。
ステキすぎる。


[ 2009/07/22 00:07 ] その他の映画 | TB(0) | CM(0)

「フロスト×ニクソン」


「フロスト×ニクソン」



夜から渋谷のシネマアンジェリカで「フロスト×ニクソン」。
あちこちで絶賛されているのでずっと見たかったもののタイミングが合わず、やっと見れた。うれしい。

2時間画面に釘付け。
座席の肘掛けに腕を置きっぱなしなのを忘れていて、手がしびれて初めて気づいたほど夢中になって見ていた。

映画は、ウォーターゲート事件で窮地に追い込まれたニクソン大統領が辞任するところから始まる。
そのニュース映像を見ていたイギリス人司会者のデヴィッド・フロストはニクソンに単独インタビューをしようと思い立つ。

しかし、相手は当時世界で最も注目を浴びているVIP中のVIP。
一方、フロストはTVワイドショーのいち司会者。
ニクソンへの莫大なギャラに、インタビューを放送するTV局も見つからない。
それでも、フロストは諦めず資金集めに奔走。
調査チームを作り、インタビューの準備を着々と進める。

いや、もう、ある程度TVで名前が知られているとはいえ、この時点でフロストはすごい。
スケールが全然違いすぎるけど、私は新米ライターの頃、ただただ某映画監督にインタビューしたくて、先輩ライターにポロッと言ったら「え!?媒体もないのにインタビューできるわけないよ」と呆れられたことがある(笑)。
発表するメディアが決まってないのに、インタビューを申し込めるわけがないというわけだ。

媒体がなくても、スポンサーがいなくても、諦めない。
このフロストの熱意はどこからくるのか。
最高の視聴率をとりたい、世界が注目する要人にインタビューをして事件の真相を引き出したい、そういった名誉欲が大半を占めていたと思う。最初は。

が、調査チームの真剣さ、事件の重要さ、ニクソンという人物に直に接することで、フロストにもジャーナリストとしての自覚が芽生える。
表では涼しい顔をして気楽な男を装うフロストが、裏では汗をかいて焦り努力し、少しずつジャーナリストの顔になっていくのがいい。

そして、物語を動かす中心人物がリチャード・ニクソン。
最初は長ったらしい話をして退屈な狸オヤジというふうに見えていたニクソンがフロストの前に現れた途端、その存在感に圧倒された。
アメリカ(元)大統領に会うというのはこういうことなのだと、映画を見ているこちらが瞬時に納得してしまうような存在感。
それを感じさせるフランク・ランジェラの演技力。

フロストとニクソン、2人が顔を合わせ、ようやくインタビューの収録が始まる。
番組冒頭はニクソンの切れ目ない話っぷりに押され、フロストは口を挟もうにもなかなか喋らせてもらえない。
4回の収録の中で食うか食われるかの緊迫したやりとりが展開される。

2人の会話が面白くて目が離せないのはもちろんだが、ここではもうひとつ、TV・映像という媒体の面白さも描かれる。
ふとした瞬間にカメラがとらえたニクソンの表情。
それがどんな発言よりも雄弁にすべてを物語る。
TVの面白さ・怖さがうまく表れたシーンだった。

あと、ニクソンの側近を演じるケヴィン・ベーコンがよかった。
世間から悪役扱いされていたニクソンを全面的に信頼し、的確なアドバイスのできる、任務に忠実でありながら人間味のある補佐役。フランク・ランジェラの貫禄に負けない存在感で、改めていい俳優さんだなあと思った。

[ 2009/06/18 14:25 ] その他の映画 | TB(0) | CM(0)

「チェンジリング」


「チェンジリング」



渋谷東急で最終日の「チェンジリング」。

「ミスティック・リバー」でも思ったけど、イーストウッドって子どもを撮るのが上手いよね。
「チェンジリング」も誘拐された子どもと、戻ってきたけど警察のミスで別人だった子どもと、一緒に誘拐されたけど逃げ出した子と、それぞれタイプの違う子どもをきちんと描いているなあと思った。

子どもがいきいきしていることと、セピア調のちょっとレトロな落ち着いた映像が「終電車」を思い出させて、今回のイーストウッドは、なんだかトリュフォーみたいだ。

それにしても、怖い話だった。
誘拐された子どもを保護したものの実は別人で、でも警察は自分たちのミスを認めたくないがために、「この子は私の子じゃない」と主張する母親をノイローゼ扱いして精神病院へ放り込んでしまう。
実話ってのが怖すぎ。

しかし、こんな警察の悪行をちゃんと見ている人もいる。
それが牧師役のジョン・マルコヴィッチ。
もう、以前に予告編を見た時、声を聞いただけで「あ、マルコヴィッチだ」ってわかるくらい声がいい(そこかよ)。
ラジオで牧師さまがこの事件について聴衆に呼びかけるんだけど、こんなラジオなら宗教番組でも聴く(笑)。もちろん声だけじゃなくて、警察権力から主人公(アンジー)を守って協力してくれる本作のヒーローでもある。

あと、子どもの誘拐事件の裏に、とんでもない連続殺人事件が絡んでいるんだけど、あえて「サイコキラーによる連続殺人事件」ではなく「警察の子ども取り違え事件」として被害者と警察に焦点を当てているのが、この映画の面白さだと思った。

[ 2009/04/24 17:01 ] その他の映画 | TB(0) | CM(0)

「ミルク」


「ミルク」



夕方から渋谷でガス・ヴァン・サント監督「ミルク」試写。

アメリカで初めてゲイだということを公表し、マイノリティのために戦ったサンフランシスコ市議、ハーヴィー・ミルクの最後の8年間を描いた作品。

すばらしかった。
アカデミー賞作品賞は受賞できなかったけど、もし仮にこれが作品賞だったとしても誰もが納得するだろうというくらい、面白く、誇り高くて、同性愛者とか関係なくすべての人に生きる勇気を与える映画だと思った。

誰にでもオススメできる感動作「グッド・ウィル・ハンティング」や「小説家を見つけたら」などのように正面から素直にドラマを描ききった大作路線と、「エレファント」「ラストデイズ」などのように小規模でマニアックだけれど鋭くて目が離せない単館系路線という、監督の作風を併せたような集大成的作品だと感じた。

ショーン・ペンやジェームズ・フランコ、「イントゥ・ザ・ワイルド」のエミール・ハーシュ、それにディエゴ・ルナまで出ているのに、みんな実在の人物がモデルということもあり、その役にしか見えない。とても自然。

映画はミルクが生前に遺した録音テープのモノローグにフラッシュバックを挟む形で進む。
最初は内気だったミルクが段々と問題意識に目覚めてカリスマ性を発揮する過程にはわくわくさせられるし、自分は人とは違うんじゃないかと悩む1人でも多くの若者を救おうという想いには大いに心揺さぶられた。

ショーン・ペン演じるミルクがメガホンを持って「ハーヴィー・ミルクだ。君たちを勧誘(リクルート)する」という彼の決まり文句を叫ぶたびに鳥肌が立った。
映画はゲイ社会にスポットを当てた物語だけど、ゲイコミュニティーの人たちが一致団結して権利を主張すべく戦う姿は、生きていてほんの少しでも社会からの疎外感を感じたことのある人なら、とても勇気づけられる内容だと思うし、他人事とは思えないのではと感じる。

加えて、ミルクがパートナーを思う繊細さ、他の政治家を丸め込むしたたかさなど、彼の人間性もよく描かれていて興味深い。
というか、すでにショーン・ペンじゃないよ、これ(笑)。
アカデミー賞というのは、役にどれだけなりきるかがポイントで、主演男優賞を受賞したということにはちゃんと理由があるんだなあと感心した。


[ 2009/03/06 14:25 ] その他の映画 | TB(0) | CM(0)

「レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで」


「レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで」



上野東急で「レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで」最終日。

それにしても、辛らつな映画だった。
何の予備知識もなしで映画館に駆け込んだけど、「アメリカン・ビューティー」のサム・メンデス監督の作品だったのね。
私的には「アメビュー」よりシニカルで強烈。

“自分たちは他の退屈な夫婦と違ってちょっと特別”と考えている若夫婦の話。
自分たちだけでなく周囲もそう思っている。
そりゃそうだ、ディカプリオ(以下デカプー)とケイト・ウィンスレットなんだから。
どこから見たって特別だ。
だから私も見に行った(笑)。

夫婦が夢いっぱいで購入した郊外の一軒家。
子どもも生まれて幸せな人生だったはずなのに、何かが違う。
若い頃に抱いていた理想をいつの間にか忘れてしまっている。
まあ、そんな倦怠感に襲われる若夫婦。

そこで妻が「私たち、パリで暮らしましょうよ」と突飛な計画を提案。
非現実的な計画に浮き足立って、かつての結びつきを取り戻したかに見える2人がどうにもこうにも痛々しくて見ていて辛かった。
というか、身につまされる(笑)。

ラスト近く、感情的になったデカプーが思わず口走ってしまった言葉を受けて、ケイトがとった行動がリアルだった。
売り言葉に買い言葉だったとしても、夫がこういうことを言ったら、女性は絶対に忘れないと思う。
それほど言ってはいけない言葉だったかなと。

そして、今回の発見。
ケイトには相変わらずたくましい女性役がぴったりだけど(笑)、デカプーにはヘタレ男役がよく似合う。
妻に「ちょっと待ってて」と言われて、家に入れずにおとなしくドアの前で待っているところとか、なんていうか、犬っぽくてかわいかった(褒め言葉)。

[ 2009/02/20 23:49 ] その他の映画 | TB(0) | CM(2)

「ファニーゲームU.S.A.」


「ファニーゲームU.S.A.」



DVDで見たオリジナルの感動が薄れないうちに、川崎チネチッタで「ファニーゲームU.S.A.」。

ミヒャエル・ハネケ監督自身がリメイクした英語版。
ティム・ロスとナオミ・ワッツが夫婦役、マイケル・ピットがキレる若者役ということで、見る前からわくわく。

で、ハネケUSA。
見事にオリジナルと同じ。
いや、ミステリアスだったセリフが誰にでもわかるように、わかりやすく説明してあったりするけど、それでも、カメラアングルとか脚本とか、あまり変えてなくて、ほぼ同じだと思う。
同じ映画をただ英語版キャストに変えて撮っただけ、という印象。
これだったら、ファニーゲームFRAとかファニーゲームHKとかファニーゲームJAPANとか、同じクオリティで各国版を作れそうだ(笑)。

しかしながら、ティム・ロスを久々に映画館で見て、珍しく(?)落ち着いた普通っぽい夫役で、それがかなり新鮮。
ナオミ・ワッツは相変わらず美人で、オリジナルの女優さんがあまり美人とはいえなかったから(失礼、でもそこがいいんだけど)あ、こんな清楚な奥さんがこれからあんなことされるんだ・・・と思ったらドキドキした(オヤジか)。
ナオミ・ワッツって、清楚なのにちょっとだらしない感じがして、どことなくグレース・ケリーを思い出す。

それから、キレる若者役なら素でいけそうな(笑)マイケル・ピットがよかった。
オリジナルの男優が本当にすばらしいので分が悪いかなあと思ったけど、きれいな顔して淡々と残酷なことをやってのける役にぴったりハマっていて、まったく違和感なし(それもどうかと思うが)。

あと、蛇足だし言うだけ無駄だし意味のないことだけど、マイケル・ピットがやった役を「レザボア・ドッグス」の頃のティム・ロスがやったらどんなにすばらしいだろうと思った。
キレてるくせに表情変えずにスクリーンの向こうの観客に向かって、「こんな結末で満足?」とか聞いちゃったり、目配せしたりするティム・ロス。どうですか!?

ただ、あの強烈なオリジナル版を見た後では、忠実なリメイク版で満足という以上の感想はないかも。
これから何が起こるかわからないドキドキと裏切られ感が命の映画だと思うし、見知ったキャストが英語で話すよりも、知らないキャストが聞きなれない言語で喋っている方が、ミステリアス度が増して断然怖い。
それでも、私はUS版をきっかけにオリジナルを知ることができたんだから、これは本当にうれしいし、ラッキーだったと思う。

あ、これから見る方は、オリジナルでもUS版でも、どちらから見てもOKだと思います。
私はたまたまオリジナルから見たからオリジナルの印象が強いだけの話で、両者とも同じくらいのインパクトがあるし、同じクオリティで作ってあるし。
たぶん、受ける衝撃の強さと作品のすばらしさは、どちらでも同じ。

[ 2009/01/08 18:39 ] その他の映画 | TB(0) | CM(2)

「彼が二度愛したS」


彼が二度愛したS



 午前中のうちに発送を終わらせて、午後から有楽町で映画。

 スバル座で「彼が二度愛したS」。最終日に駆け込みで。久々のスバル座。ノイズ混じりのレトロなアナウンスが味わい深い。

 主演はユアン・マクレガー(だから、見たわけだが)。いろいろな企業を渡り歩く真面目な会計士。
 そんなユアンが残業中に、ぶらりと現れるナイスガイ、ヒュー・ジャックマン。冴えないユアンにあれこれと楽しい話題を振ってマリファナをすすめ、たちまち意気投合。ユアンに高級なスーツを貸し、テニスに誘い、美女にモテモテの姿を見せつける。

 冒頭から余計な説明は一切なし。いきなり主要人物2人が登場し、本題に入るペースが心地よい。

 ランチの折りに2人が携帯電話を取り違えたことから物語は急展開。ヒューの電話を持つユアンに次々と女からの誘いが入る。見ているこっちが恥ずかしくなるほど、みるみるうちにのめり込んでいくユアン・・・隙ありすぎだ(笑)。なのに、水を得た魚のようにイキイキと見えるのは何故(笑)。

 しかし、遊びに徹することができず、1人の女にマジ惚れしてしまうユアン。そして明らかになるヒューの本性。ここからは言葉通り手に汗握るサスペンスで、ラストにはどんでん返しも用意されていて楽しめた。
 好青年ユアンは彼の十八番だが(笑)、ナイスガイから悪党になるヒューの表情の変化は見もの。ユアンに惚れられるミシェル・ウィリアムズも天使のように美しかった。


[ 2008/11/28 00:45 ] その他の映画 | TB(0) | CM(0)
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