08/01

レッドクリフ



 ありがたいことに取材やご注文やらあれこれで忙しく、朝からバタバタ。夕方、発送の荷物を抱えて郵便局へ。
 そのまま電車で渋谷。待ちに待った「レッドクリフ」完成披露試写。

 大好きなジョン・ウー監督が「三国志」を撮るというのでずっと前から楽しみにしていた作品のひとつ。チョウ・ユンファが降板したというニュースもあってがっかりしたり、でもジョン・ウー自ら10億円の私財を投入したとか、もうエピソードには事欠かない大作。なんといっても、ジョン・ウー久々の中国(香港)映画。うれしくないわけがない。

 で、上映時間2時間半弱ですよ。長いな〜って思うでしょ?私もそう思っていた。でもね、最初から面白すぎて興奮しまくりで見ていたら、スクリーンに“後半に続く!”の文字が・・・。
 あれ?インターミッション入るんだ?と思って、そのままじーっと画面を見ていたらエンドロール。え!もう終わり!?2時間半過ぎちゃったの!?まだ半分しか経ってないと思ってた!と、まさにそんな感じ。まったく長さ感じない。ていうか、これから敵陣に出撃!というところで終わるので、一刻も早く後編が見たくて仕方ないんですけど(ちなみに前編は11月、後編は来年春公開らしい)。

 それくらい、手に汗握り、終始わくわくドキドキで、次から次へと披露される華麗な戦術とアクションに興奮しっぱなしの「レッドクリフ」。いやー、ジョン・ウー最高。ブラボー。「ペイチェック」でちょっとがっかりしたのを謝ります。もう私、ジョン・ウーに一生付いていく。

 ジョン・ウーといえば鳩。鳩といえばジョン・ウー。ええ、今回も無理やりしっかりと登場します。ほんの少しトレードマーク的に飛ばせるだけかと思ったら、かなり重要な役割を担うっぽい鳩たち(笑)。ああ、鳩たちの行く末が気になる!早く後編が見たい!(こればっかり)

 役者さんたちもバッチリすべて最高。特にトニー・レオン。あんなに勇ましいトニーを見たのは初めて(笑)。かといって勇ましいだけじゃなく、奥さんを大事にしていたり、琴を奏でたり、まあ本当にどこをとっても完璧な司令官。でね、やっぱり画面上での存在感がダントツ。すっと画面に現れて、すっと場の空気をもっていく。不思議な役者だなあと改めて思った。

 あと、金城武の孔明が面白かった。兵士たちが重い鎧を着て殺し合いの戦いをしているのを、上から扇子あおいで見てるだけ(笑)。すごい慇懃無礼だし(笑)。それを演じている本人が実に楽しそうなの。

 他の出演者もみんな見せ場をしっかり作ってあって、それはもう、70年代ハリウッドのオールスターキャスト映画みたいな豪華な作り。会見で金城さんも言っていたけど、個々のキャラが登場するたびにスクリーンに向かって拍手を送りたくなる。

 それから先にも書いたけど、繰り出される戦術がいちいちわかりやすく撮られていて、上から横から内部からカメラが縦横無尽に動くから、兵の配置とかがよく理解できて楽しめた。そんなディテールに、ジョン・ウー独特の男と男の友情とか信頼とかもしっかり描かれていて、ほんと久々にジョン・ウー節を満喫。

 序章である前半だけでこれだから、後半はどんだけ面白いんだ!?と期待せずにはいられない。聞くところによると、ただ今後半は編集中らしい。日本での来年春の公開予定もあるようだし、何事もなければ(何事って何?)続きを見られるみたい。ほっ。

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[試写
06/17

カンフーダンク!(功夫灌籃)DVD香港版DVD※リージョン3※



 朝から梱包を済ませ、電車で麹町まで。
 ジェイ・チョウ主演の「カンフーダンク!」試写。

 のっけから「リバウンドを制する者はゲームを制す」の文字が・・・。ああ、某バスケ漫画を読んでおいてよかった。そのおかげで一段と楽しめそうだ(笑)。

 で、ジェイ・チョウのありえんダンクとかプレーの数々がそれはもう完璧A級アクションで撮られていて、バスケ漫画の実写化もするするっとできそうな勢い。「頭文字D」や「かちこみ!ドラゴン・タイガー・ゲート」でも思ったけど、この無駄にクオリティの高いアクションシーン(しかも、いかにも実写化できなさそうな漫画ちっくなアクション)は何なんだ(笑)。香港映画界のアクションスキルおそるべし。

 そして、A級アクションとは驚くほどミスマッチなドラマ部分のC級くささよ(笑)。大学バスケ部の天才キャプテンが酒浸りで試合中もぐびぐびやってるとかありえないから!ありえないのに、それを演じるチェン・ボーリンが「傷だらけの男たち」の金城っぽくて無駄にかっこいいし(かっこいいのかよ)。

 それから、脇を固めるおっさんたちが最高。まずはジェイのマネージャー役のエリック・ツァン。金のなる木である新人をプロデュースして携帯電話片手に商談を進める姿は演技とは思えない(笑)。
 あとは、ジェイのカンフー師匠のひとりとして登場するン・マンタのおっちゃん。あっちでは同時期に公開されていた盟友シンチーの「ミラクル7号」に出ないでこっちに出てるなんて・・・怖くて理由を究明できない(笑)。
 他にも、香港映画でよく見る顔があちらこちらに出ていてうれしくなる。

 さて、肝心のスターであるジェイ・チョウ。「頭文字D」でも感じたが、この人はどうしてこんなに映画の中で居心地が悪そうなのだろう。映画にスッとなじむタイプのスターとは違って、きっといつまでも居心地悪そうに佇んでいるんだろう。でも、それがきっと彼の最大の魅力であり個性なんだと思う。なじまないというのは、よく言えばいつもフレッシュということなんだから。
 蛇足だが、劇中でジェイが着ていたフード付きのカンフー着があまりにかわいくてほしくなった。

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[試写
04/22
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 朝から梱包。大急ぎで発送を済ませて、銀行などあれこれ回って、電車で新宿御苑前。
 20年来の友人がハンバーグのお店を開いたというので、顔を出そうと余裕を持って出たのだが、仕事の時間ぎりぎりになってしまう(なぜだ?)。超久しぶりなので、相手も私の顔を見てびっくりして開口一番「どうしたっっ!?」と(笑)。時間がないので、メアドなど書いた名刺だけ置いてさっさと退散。今度ゆっくり来よう・・・と思う。


 丸の内線から銀座線に乗り換えて、京橋。
 ジュリー・デルピー監督・主演「パリ、恋人たちの2日間」試写。

 いやー、笑った。面白かった。NYに住むフランス人カメラマン(デルピー)がアメリカ人の恋人(アダム・ゴールドバーグ)を連れて、パリに帰省する話なんだけど、もう、登場人物たちが2時間喋りっぱなしで、これが全部面白い(笑)。

 フランス人の大雑把なところとかジュテ〜ムな部分(笑)とかに、神経質なアメリカ男はイライラしっぱなし。ウディ・アレンかナンニ・モレッティかという感じで、試写室内ではみんなクスクス。

 さらに、デルピーの両親役が本当の父母で、毒舌かつ下品なギャグにもまったく遠慮なし。それに唖然としてすでにうんざりなアメリカ男・・・(笑)。

 ジュリー・デルピーというと、「汚れた血」での天使のような超絶美少女や、「恋人たちの距離」での美才女っぷりで、本当にきれいできれいで、あれだけの外見があったら他には何もいらないってくらいにきれいな女優だと常々思っていたけど、いやはや、コメディエンヌとしても監督としても才能大あり。神様は不公平だ(笑)。

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[試写
04/16
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 発送を終えてそのまま六本木へ。
 初夏公開予定の「美しすぎる母」試写。

 実の母を殺してしまった上流階級の青年の実話を映画化したもの。
 最初からルビッチ映画のような美しい色彩とクラシカルなゆったりとした雰囲気に引き込まれる。
 ジュリアン・ムーア演じる成り上がりの母がエキセントリックで艶やかで悪魔のように美しい。そんな強烈な母の影から抜け出せない息子はそのまま青年に。

 青年アントニーを演じるのはエディ・レッドメイン。初めて見る俳優だが、クールで儚げでなんともいえず魅力的。
 このアントニー、実はゲイなのだが、母親とその愛人とアントニーが同じベッドで並んで目覚めるシーンがある。まあ、モラル的にはとんでもないことなのだろうが、全体が悲劇的な本作では、ここだけがささやかな幸せを感じるシーンに私には思えて感動してしまった。しかし、このささやかな朝から本格的な悲劇が始まるわけで、それがまた切なかったり。

 また、上流社会の話だから、調度品や衣装がいちいち凝っていて見ているだけで惚れ惚れする。特にラストでアントニーの着ているスーツがいい。見るからに手触りのよさそうな質感で、その物腰までも優雅に見せる細身のスーツ。私はこのスーツを儀式のための正装だと思った。何の儀式かはネタバレなので書かないが、この儀式にたどり着くまでの、アントニーの淡々とした狂気に私はすっかりしびれてしまった。かなり好みの映画。

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[試写
04/03

ラフマニノフ〜ある愛の調べ オリジナル・サウンドトラック/サントラ[CD]



 その後、六本木に移動してロシア映画「ラフマニノフ/ある愛の調べ」。

 数時間前に見た「少林少女」とのギャップに少しとまどう(当たり前)。
 久しぶりにヨーロッパ映画らしい映像美を見たというか、全体がいい感じに粗い映像で、まるでヴィスコンティの映画みたいだなあと思ってうっとりして見た。ピアニスト、ラフマニノフの演奏シーンが思いっきり見れるのかと思ったがそういう映画ではなかった。
 ソ連からアメリカに亡命して全米ツアーをしていく中でスランプに陥ったり酒浸りになったり奥さんとうまくいかなくなったり。そんな弱くて人間くさいピアニストの半生がごく自然に描かれていた。

 ラフマニノフを演じるエフゲニー・ツィガノフがいい。ピアノ以外のことはまったくダメそうな、でもそんなところが女にはほっとけない感じに映る男を魅力的に演じている。
 上映時間は96分。天才ピアニストの半生を描くにしては短くて素っ気ないような気もするが、ラフマニノフの人間像にのみ的を絞った造りに監督のストイックさが出ていて、私はとてもいい長さと思った。


posted by しみず(道楽堂)
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